東京に太陽が顔を出すことが少なく、8月に入って今日まで20日間長雨続きである。昨日も午後には雷雨が激しいとの予報があったが、傘を持参して補聴器の調整に行って帰っても雨が降る様子が見られなかったので、漸く晴れ間が現れると思っていた。ところが、夕刻5時ごろになって一転掻き曇った空から突然雨粒が落ちて来たと思う間もなく、ガラス戸を激しく叩く物音に外を見ると雹が落ちて来た。雨戸を閉めても雹は激しく雨戸を叩きつけて来る。テレビ・ニュースでは、世田谷区に激しい雷雨が襲来したと伝えていた。多摩川の花火大会が開催される日だったが、結局中止になった。東京と同じように雷雨が襲来した横浜の花火大会も途中で取り止められたという。
あまり長い時間ではなかったが、これほど激しく雷鳴が轟いたのは実に久しぶりである。
さて、相変わらずアメリカ・トランプ政権がガタガタしている。白人至上主義を晒して批判を浴びているトランプ大統領が、18日昨年の選挙戦以来トランプ政権誕生のため選挙参謀となってトランプ氏を支えてきたバノン首席戦略官の更迭を発表した。保護主義のバノン氏の戦略に乗って、大統領選以前から「アメリカ・ファースト」を打ち出し、保護貿易や移民排斥を始めとしてイスラム民族の入国禁止や、メキシコとの国境に壁を建設するなどの差別政策を打ち出し、そのうえ地球環境保護のパリ協定からの離脱、TPPからの脱退など、国際世論から厳しく非難されている。その戦略を打ち出したバノン氏を解任したのは、政権内に意見の対立があったからに他ならない。だからと言って保護主義者のバノン氏を追放してもトランプ大統領自身が同じ保護主義者であり、多少リベラル派の評価が上がるにせよ、政権外から依然厳しい見方は変わらないだろう。
政権内の幹部を2月にフリン大統領補佐官、7月にプリーパス大統領首席補佐官とスパイサー大統領報道官、そして今月バノン首席戦略官と立て続けに更迭することによってトランプ政権存立の基盤はかなり弱体化したと見るべきだろう。節操のないホワイト・ハウス内人事の迷走が国民の間に不安を感じさせ、一部にはトランプ大統領が弾劾によって罷免される可能性まで示唆されている有様である。
北朝鮮のミサイル発射問題などで緊張感を強いられる時期に、アメリカはいつまでも政権内で揉めている場合ではないと思う。差別問題は別にしても、大統領は毅然として自分なりの信念を貫けば「アメリカ・ファースト」の下にそれはそれで国が割れるような対立が生じる問題ではないと思う。いずれにせよアメリカ政府の言動から当分の間目が離せない。