昨日のラグビー・ワールドカップの日本対サモア戦は後半シーンしか観られなかったので、早速ビデオで観る。NHKの実況中継は南アフリカ戦で興奮のあまり絶叫していた高校ラグビー部の後輩、豊原謙二郎アナで、解説者は息子たちが小中学生の頃家庭教師をやってくれていた大学後輩の従兄弟・砂村光信氏だった。
試合は終始日本ペースで進み、FWは互角以上の戦いで、常にサモア陣内でゲームメークしていたことが結果的に勝利につながった。サモアはペナルティが多く、前半には一時2選手が同時間帯にシン・ビンで10分間の退場を余儀なくされる有様だった。日本はラインアウトとスクラムが安定して、割合スムーズに2次攻撃を仕掛けられたし、タックルを主にディフェンスも固く最後には走られて1トライこそ献上したが、許したのはそのトライの5点だけだった。26-5のスコアの内16点は、FB五郎丸歩選手のキックによる得点で、彼はこの試合のMVPにも選ばれた。
昨晩民放テレビでトークをしていた元日本代表の大畑大介氏が、試合で最も勝利に貢献したプレイは、前半終了直前にウィングの山田章仁選手が右コーナー・フラッグへ飛び込んだトライだったと言っていた。確かにボールを受け突進してゴールライン直前で相手にタックルされたかに見えたが、身体を捻ってかわしコーナーぎりぎりに飛び込んだ見事なトライだった。
全般的に言えることは、外国人選手が加わって日本チームも体格的に見劣りしなくなったことと、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ就任以来体力作りを初めとして、部分的な作戦や試合運びで勝てるチームに少しずつ変身していることであると思う。とにかくチームも選手たちも力強くなった。世界のラグビー界を驚かせた南アフリカ戦の歴史的な勝利以来日本チームが注目され、スタンドで日本チームを応援するファンが急激に増えたように感じる。
現時点で2勝1敗となり、第4戦はアメリカ戦である。これに勝つと3勝となり、予選突破の可能性が高まるが、安心することが出来ない。日本は過去の3戦で勝ち点は得たが、ボーナス・ポイントがゼロであり、もしアメリカ戦に勝ち、3勝1敗になった場合、ボーナス・ポイントが左右する。その意味でも昨日の試合で折角勝っていながら4トライ以上を挙げて得られる1ポイントのボーナスを逸したことが後になって効いてくる。結局大勝しなかったこととトライ数が少なかったことが、予選突破には、ちょっとマイナス点である。