3068.2015年10月7日(水) 第3次安倍改造内閣発足

 NHKの科学ドキュメンタリー「生命 40億年はるかな旅」①のビデオを駒澤大学公開講座で見せてもらった。シリーズ番組だが、一連のテーマの「40億年」という言葉がどうも腑に落ちなかった。地球誕生以来46億年が定説であり、40億年との表示に疑問を感じていた。番組自体は海外テレビ局や大学とタイアップして深淵なる人類のトレースを遡ったレポートで素晴らしい作品だと感じた。ただ、講師にアメリカ教育の現場で教えている「46億年」の例も挙げて質問してみるとテーマは地球の歴史ではなく、冒頭に「生命」とあるように、地球の生命ではなく地球誕生の後に生まれた生物の生命であり、この番組ではその誕生と生物細胞の生死を追ったものだとの答だった。ちょっと誤解を呼ぶネーミングではないかとの疑問に対して講師にも理解していただいた。

 さて、今日第3次安倍内閣が成立した。閣僚も何人かが入れ替わったが、新たに担当大臣として「1億総活躍大臣」が誕生したことが目新しい。何を仕事とするのかよく分からない。野党党首が揃って分からないと口々に言っているくらいだから、どうなることやら。前官房副長官だった加藤勝信新大臣は、拉致問題と女性活躍も担当するというが、どうも無理やり仕事をおっ被せたような印象である。まずは仕事ぶりを見て見なければ何とも言えない。第3次安倍改造内閣は、首相以下20名の閣僚からなっているが、首を傾げるような人事もある。

 例えば、河野太郎氏が国務大臣・国家公安委員長に就任するが、河野大臣は以前から脱原発論者だった筈である。原発再稼働に執心している安倍内閣としてはどういう料簡であろうか。河野氏が取り込まれたのか、他にあまり物事を斟酌することもない首相にいかなる深謀があるのだろうか。もうひとつは、石破茂地方創生相がそのまま留任したことである。石破氏はポスト安倍と見られているが、党内派閥解消の旗振りをやっていながら、つい先日新たに自らの派閥を結成したばかりである。双方に何らかの思惑があることは間違いない。ただ、安倍体制は現状では盤石であるので、当分大きな亀裂が生じることはあるまい。

 問題はかつての実力者と呼ばれたような大物が内閣にひとりもいないことである。強いて挙げれば麻生太郎副総理兼財務相ぐらいである。自民党一強多弱がいつまで続くか。それによっては内閣は瓦解しそうである。

 その安倍首相は、先日新3本の矢をアベノミクス第2ステージとして公表した。その矢の一つは、強い経済といい「GDP600億$達成」、第2に子育て支援として「希望出生率1.8人」、第3に社会保障として「介護離職ゼロ」である。これが「1億総活躍」ということになるようだが、果たしてこの難題を実行力に懐疑的な新内閣が実行出来るかどうか。

2015年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com