5.2007年5月19日(土) 高野連は正しい!

 最近の高校野球界で話題になった特待生問題は、文科省を巻き込んでプロ、アマ球界に大きな課題と試練であったと思う。一般論としては、高野連の朝令暮改的な対応に対して、比較的批判的な意見が強かったように思う。しかし、私は高野連の対応の方が他の組織、団体より、筋が通っていると考えている。ひとつの処方箋を見てみればはっきりする。問題の発端となり、有望なアマ選手の将来を奪い、その後も同じような不条理な事件を引き起こした西武球団が、内部の人事処理だけでほとんど責任をとったとも思えない処置で責任逃れをやったのと歩調を合せ、プロ球界が根来コミッショナー代行以下、誰ひとりドラフト自由獲得枠制度廃止以外に改善案を打ち出さなかったし、納得させるような責任をとらなかったことである。
 アマ、それも高校野球界に甚大な衝撃とダメージを与えながら、プロ野球界には全く反省が見られないのである。高野連に対する批判は2点あったと思う。ひとつは、特待生制度は他のスポーツでもやっている。にも拘らず高校野球だけを槍玉に挙げるのはおかしいというものであり、もうひとつは、特待生制度自体は、文武に優れ、経済的に恵まれない生徒を救済するもので、間違った制度ではないというものである。
   高野連に代わって弁明すれば、最初の高校野球だけ取り上げる点については、高校野球が他の高校スポーツとはまったく違うということを見逃している。歴史的にも高校野球はこれまで文科省が、常に教育的な配慮を求めてきた。他のスポーツにはそれほどの介入して来なかった。元々教育との関わり方とか、沿革が異なるのである。
   第2の特待生制度は、それへ到る過程で野球の場合は、介在者が多いことと、お金が絡む点で透明ではないことを申し上げたい。一挙に解決というわけにはいかないだろうが、少なくとも誰も猫の首に鈴をつけたがらない現状では、高野連の対応は決して間違ってはいないと思っている。尤も脇村春夫高野連会長は高校の先輩でもあり、あまり高野連サイドに立つと先輩に肩入れし過ぎと言われるかなあ。

2007年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com