48.2007年7月1日(日) NHK「失われた文明・インカ」

 6日に通常国会が閉会するが、会期を延長し強引に重要法案を通した割には、国会は気が抜けている。法案を通過させるためにだけ国会会期を延長し、当初予定の選挙投票日を延期したわけである。まさに目的のためには手段を選ばずである。12日に参議院議員選挙が公示され、いよいよ各党とも29日の投票日へ向けて一斉に走り出す。年金国会と言われ、盛り上がっているように見えるが、大分しらけている。

  今夜10時からNHKの1時間スペシャル番組「失われた文明・インカ」を見たが、中々興味深かった。ミイラについても新たに知ることが出来た。エジプトのミイラがよく話題になり、先日もハトシェプスト女王のミイラが解明されたばかりだが、このインカのミイラがこれほど保存状態がよいとは思いも拠らなかった。しかもエジプトのように皇位の方のものではなく、普通の子どもや女性で、それも生きたまま生贄とされた。いくつもミイラを見せてくれ、当時の住民のミイラについての考え方もかなり詳しく解説してくれた。インカ文明が首都クスコにおける内乱から、スペイン軍の介入を許し崩壊したとは、その発端がミイラに対する考え方の違いからきたものだったとは、ついぞ知らなかった。25年ほど前にマチュピチュ、クスコへ行って興味津々で歩き回ったこともあり、ことさら興味を惹かれた番組だった。こういう良心的でじっくり腰を据えて制作した番組内容を見ていると、程度の低いタレントと下請けにばかり頼っている民放では、取り組み方からしてNHKにはとても敵わないと思う。次回はマヤ文明だそうで、これもまた楽しみである。

2007年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com