63.2007年7月16日(月) アレックス・カー氏の活動と新潟県中越沖地震

 TBSの「情熱大陸」シリーズで、昨晩「ある外国人の嘆き~日本は美しいか」と題して東洋文化研究家アレックス・カー氏の日本の文化と伝統を守る活動を取り上げていた。私は同氏と中西進氏(文化功労者、日本ペンクラブ副会長)が対談された先月の「構想日本」のフォーラムに出席していたが、偶々その場面も報道され、前3列目にいた私も画面に映っていると、新潟に住む次男から電話が入った。すぐにチャンネルを切り替えたが、後の祭りだった。

 6月28日付本稿にも簡単に触れたが、同氏が四国の祖谷渓と京都亀岡に腰を据えながら、ひとりの外国人が真正面から日本を見て、道路建設行政が日本の自然を破壊していると警告し、逆風の中で日本の風土に根ざした日本文化と伝統の良さを守ろうと真剣に取り組む姿勢に感動した。TVでは、五島列島の無人島で町役場の人やボランティアたちと、キリスト教会礼拝堂を守っていくプロジェクトを相談していた。

 フォーラムの後、遅まきながら同氏の「犬と鬼」を読み始めただが、日本文化を見詰める同氏の目は確かで、アメリカ人らしからぬ日本文化への深い洞察力と、日本文化への愛情とこだわり等に改めて感銘を受けている。先日のフォーラムで同氏がパワーポイントで見せてくれた、荒廃する風土と文化のスライドがいつまでも頭から消えない。

 番組終了後に誰か録画していないかと思って知人、友人にメール送信した。今朝になって何人かの親切な友から、残念ながら録画はしていなかったと丁重な返事をもらった。気にかけてもらって嬉しい。中でも、かつてNHKにおられた、放送文化の専門家、小中陽太郎さんからは、放送とは消えるもの、外へは出さないとの主旨の親切なご連絡をいただいた。TBSのホームページを見ても外部には提供しないとあった。なるほどと納得した。

 今日午前新潟県に大きな地震があった。震度6強だった。その後余震が続いた。夕べ次男からTV番組の件で新潟から連絡があったばかりだが、一時彼の携帯もつながらなかった。しかし、たいしたことがなくて幸いだった。それにしても柏崎市を中心に随分大きな被害を与えているようで、瓦葺の日本家屋が見るも無残にこれほど多く倒壊しているのを見ると心が痛む。きっとアレックス・カー氏も落胆しているに違いない。

2007年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com