72.2007年7月25日(水) 韓国人グループ拉致事件

 今晩8人が解放された。19日アフガニスタン東南部をバスで移動中の韓国人牧師と信者のグループがタリバンに誘拐された。その後、タリバンから解放のための2つの条件が出され、要求が満たされない場合、23人全員を殺害すると言い、その期限まで通達した。当初の期限は一昨日夜だったが、2度に亘り日延べされ今日に到っていた。その間解放のための条件のひとつ、韓国軍のアフガニスタン領内からの即時撤退については、ノ・ム・ヒョン韓国大統領がすでに決定済みの年内撤退方針を公約したことにより、条件は残りのひとつとなった。拉致被害者23人と同数の、政府側に拘束されているタリバン兵の解放だけとなった。そして、一昨日拉致被害者を殺害しないとタリバンが公表した。韓国人は状況を知っているのかどうか、拉致されたまま、まな板の鯉となり、ひたすら救出を待っている状態だった。

 それにしても、どうやら拉致被害者は、NGO的な活動により現地で多くの人々の支援活動に携わっていた模様だ。しかし、いまはイラクにばかり世界の目が注がれている時だが、このアフガニスタンの治安も相当酷いようだ。先日イスラマバードでパキスタン国軍の宗教施設への武力行使により、相当数の死者が出たが、イスラマバードからペシャワール、そして国境カイバル峠へ続く北部街道は相当危険な地帯である。過激なイスラム教徒は、国境なんか意に介さず暴れまわっている。3年前のイラク日本人拉致事件もそうだったが、利他的支援、趣旨や心意気は大いに結構だが、こういうデンジャラス・ゾーンで活動する場合は、自己管理、危機管理を忘れては類を他に及ぼすことになる。残り15名の解放が待たれる。

2007年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com