76.2007年7月29日(日) 参議院議員選挙で与党自民党大敗

 妻と近くの小学校へ「清き一票」の行使に出かけた。開票後の結果は、まあ自民党の大敗だ。予想されていたことではあるが、大物片山虎之助参議院自民党幹事長が落選し、四国4県の1人区はすべて自民党が議席を失った。戦後初の全国的な自民党惨敗に、さすがの青木自民党参議院会長も顔色がなく責任を痛感して会長職を辞めると漏らした。投票終了時午後8時から各TV局では特集を組み、選挙速報を流すものだから、夕方からTVは選挙一色となった。NHK大河ドラマ「風林火山」も繰り上げ放送される有様だ。

 近年の開票速報を見ていると、事前の投票動向調査と、選挙区情勢把握、出口調査が行き届いているせいか、かなり当選予想の確率が高い。当確報道後に他の候補が当選して、当確が取り消されるという事態はほとんどないようだ。

 しかし、最近その当確予想は大丈夫なのかと懸念せざるを得ないケースも散見される。現実にこういうケースがあった。NHKが開票率0%で東京都選挙区の当選確実を知らせた。正式に選管が公表する前に、3名の当確者名を伝えたのである。最初に民主党の鈴木寛、同大河原雅子、そして接戦が伝えられていた無所属川田龍平が当選確実となったNHKでは、当確者の川田のインタビューも伝え、川田は花束を抱えてそれに応えていた。その後、11時になって民放報道特集を見たら、半数以上の開票率となって、川田が消え、公明党山口那津男が当確となっていた。一瞬驚いた。そして、4位に自民党丸川珠代が入り、川田はもうひとりの自民候補者保坂三蔵に追い抜かれ6位だった。深夜になって漸く決着がついた。川田と丸川は当選と決まった。こんなのありかという感じだった。NHKの当確報道は間違いではなかったが、当人たちにとって悲喜こもごもだったのではないだろうか。

 ともあれ、自民党は大幅に議席を失い(64議席から37議席、民主党は32議席から60議席へほぼ倍増となった)、参議院の第一党の地位も民主党に譲ることになった(民主党109議席、自民党83議席)。9年前の参議院選挙で当時の橋本総理が、44議席に減らし「ちくしょう!」とマイクを前に叫んでいたのを覚えている。結局橋本首相は首相の座を降りた。

 今回の選挙を前に、安倍首相は「小沢さんと自分とどちらが首相として相応しいのか、国民が決めて欲しい」と厳しい批判に対して開き直っていたが、この大敗の現実には申し開きが出来まい。安倍首相は負けたのである。ところが、安倍首相本人は続投すると宣言した。恥も外聞もなく、ただ憲法改正と来年の洞爺湖サミットを、自分の売名と名誉のためにやってみたいのである。こんな名誉欲ばかり露出させる首相では、年金改革や、政治とカネの問題はまた闇の彼方である。

2007年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com