3085.2015年10月24日(土) 下重暁子さんの特異な家族観

 50万部を販売して今ベストセラー書となっている「家族という病」を執筆出版された下重暁子さんの家族観について、昨夕エンタメ番組「爆報THEフライデー元NHKアナ下重暁子壮絶過去・・・一家崩壊」の中でかなりの時間を割いて紹介していた。私はニュース番組を観たかったので、これを録画しておき今日ゆっくり観てみた。

 確かにご両親、兄上と下重さんの4人家族間に壮絶な争いがあったようだ。この家庭内の精神的なあつれきがベースにあってこの本を書かれた。この本を読んでみて下重さんは家庭内の普通なら外の人にあまり知られたくない家庭内の不和をよくもこれだけ書くなぁというのが第一印象だった。世間一般に受け止められている普通の家族観とは大分違うことを知らされる。下重さんは相当意思も自己主張も強い方だと感じた。

 彼女は、私より2歳年長で現在日本ペンクラブ副会長と同時に、日本旅行作家協会会長も務めておられ、その傍ら最近まで旧日本自転車振興会会長も務め、家庭の主婦としてもと書くと下重さんには怒られそうだが、とにかく八面六臂の大活躍をされている。私自身ペンと旅行作家協会の会員でもあり、お会いすれば暫し立ち話をする。以前彼女はラオスとシリアがお気に入りのようで、是非一度は訪れるべきだと強く勧められたことがある。ラオスはともかく、シリアはそのつもりでいたが、今では内戦状態で危険な国となってしまった。

 昨年拙著「南太平洋の剛腕投手」上梓に際し、推薦文を近藤誠一氏と下重さんにお願いしたところ、彼女からはちょうど仕事が立て込んでいて時間がかかるというので、近藤氏に依頼したものだ。

 昔のNHKニュース美人アナ時代の話ぶりから察して、著書を読むまでは彼女がこれほど個性の強い女性であるとは想像も出来なかった。とにかく一読してみて驚いた。感想としてこれでは家族間、親戚との関係、友人関係でも少々支障を来すのではないかと余計な心配をしたくらい個性的な強い性格が滲み出ている。普段お話していて、特別そのような印象は持たなかったが、初めて広告を新聞紙上に見た時「家族という病」というその書名に驚いたものである。果たして彼女の言うように家族が病に当るものだろうか。普通は誰でも家族こそが苦しい時に心が休まる避難場所だと考えていると思う。それ故彼女の著書に書かれていることは、これまでの日本文化や、伝統社会とは異質で、まったく逆のこともある。テレビによるとその点で下重さんの考え方が一部には物議を醸しているともいう。

 事実ご主人とは結婚し同居はするが、旧姓を通し主人とは呼ばず「つれあい」と呼ぶ。更に子どもは作らないと約束し、生活費は夫婦別会計で、住まいの一時金を彼女が一括払いし、残金をご主人のローン払いだというからちょっと普通ではないと思ってしまう。こんな実態をテレビでも自分自身を紹介しながら、解説していた。

 この次に下重さんと会ったら、立ち入った内容までは話すことはしないが、著書を読んだこととテレビを観たことぐらいは話してみようかと思っている。

 それにしても下重さんとはこんなにも強い女性だったのか。彼女のイメージががらりと変わった。

2015年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com