81.2007年8月3日(金) またロシアがやってくれた!

 また、ロシアが世界に先駆けて?勝手なことをやってくれた。有人潜水艇が北極点周辺の海底を探査して、錆に強いチタン製のロシア国旗をぶっ立てた。意図は見え見えで、北極海周辺海底に眠る地下資源開発を目論んでいる。探査を指揮して潜水艇に乗り込んだ、海洋学者でもあるロシア国会下院副議長が「100年、1000年を経ても、海底に行けばロシア国旗が見られるだろう」と得意気に述べている。

 私もロシアについて講演することが多いが、最近では安保闘争時代に旧ソ連が考えていた、覇権主義の象徴である版図拡大策を地図で紹介することがある。北極点を中心に東はチェコト半島・西経170度、西はカリーニングラード・東経20度、更に南は旧ソ連領で現トルクメニスタン・北緯35度の三角内の広大な土地はすべて旧ソ連領土だと主張していた。まるで雲を掴むような話だ。国際的に何の根拠もない自説を、世界は相手にしなかったが、最近になってロシアは国内経済好況により国際社会でも一段と強気に出てきた。今度も図々しく主張するものの国際社会では、強欲と領土拡大主義ばかりが目立って、多分鼻も引っ掛けられなくなるだろう。実際、自国の沿岸から200カイリを排他的経済水域として天然資源の開発権を持っている5カ国のうち、早速カナダ外相は「15世紀ではないのだから、世界のどこかに行って旗を立てただけで『我々のものだ』ということは出来ない」と言った。当たり前だ。

2007年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com