88.2007年8月10日(金) 不埒者がうじゃうじゃ

 東京医療センターの建物を出て構内でバスを待っていた、僅か20分ほどの間に、思ってもいなかったパフォーマンスを見て呆れてしまった。

 第1に、入り口前の前庭に大きな犬がロープでつながれ、その犬が吼えながら暴れまわっていた。来院者が気にしていたので、ロビー内で呼び出しをやったようだが、飼い主は現れなかった。病院の門柱には、犬、ネコ等のペット類は連れてこないようにとの注意書きが認められていた。第2に、玄関前にボックスカーを駐車しようとして、警備員に止められた運転者が、それを無視して駐車禁止場所へ停めたまま病院内へ入ってしまった。第3に、バス停でタバコを吸おうとした人に警備員が気づき、ここは禁煙ですと注意したところ、タバコをくわえているだけだと反抗した人。

 みんなどうしてこうも公徳心もなく、社会常識もないのか。これはほんの氷山の一角だと思うとぞっとする。

 モラルの欠如と言ってしまえばそれまでだが、社会全体にストレスが溜まっているせいか、若者はすぐきれて突然羽目を外す。常識を備えたはずの社会人でも、差別社会における劣等感とか、奉仕する人とサービスを受ける人との間の気持ちのすれ違い等により、自分がその殻から解放された途端、気持ちが反転して痛めつけられていた弱者が、偶々優位な立場を逆用して、罪もない人を痛めつけるような風潮や傾向が見られるように思えて背筋が寒くなる。

 教育の荒廃とか、金権主義の跋扈、政治家の不正、格差社会の置き土産、等いろいろ原因はあろうが、現代社会が生んだひずみであることは間違いない。あれだけ国際社会では悪評高いビルマ(現ミャンマー)だが、経済優先の現代社会を皮肉っているように、貧しい国でありながら、いつ訪れても国民は礼儀正しく崇高で優しく、一人ひとりがホスピタリティーの心を持っている。嫌なことを目にすると、ついそんな優しいビルマの人々を思い出してしまう。もう7年くらい訪れていないが、懐かしい国であり、心惹かれる人々である。

2007年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com