96.2007年8月18日(土) MLB、元巨人軍桑田投手の解雇について

 大リーグ・ピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手が戦力外を通告された。つまり解雇である。全盛期ならともかく現在の桑田投手は、投手の生命線であるスピードがないし、ボールに威力がないので、このところ打たれっぱなしだった。もう潮時だと思う。彼の努力は多として労苦を労ってあげたい。彼の巨人軍時代の活躍とチャレンジャー・スピリットは、若い選手にも良いお手本になったと思う。

 昨年巨人軍を解雇された時、すでに限界だった。体力的に恵まれていたわけではないし、魔球を持っていたわけでもない。年齢的にも39歳といえばもう充分やったという印象だ。しかし、彼の夢は野球の最高峰、アメリカ大リーグで腕を試してみたかった。挑戦した結果、ラッキーなことに念願の大リーガーにはとにかくなることが出来た。だが、すでに日本でも通用しなくなっていた実力をアメリカで通じさせるには、投手としての力が足りなかった。甲子園でPL学園時代の桑田投手を見て、並の投手ではないと舌を巻いたものだが、時の流れには勝てない。もともと頭の良い選手だから、今後は指導者として大成して欲しいと思う。

 いまさらと思われるかも知れないが、巨人を解雇された時、桑田の顔が柔和で円くなり、いつも笑顔で応対しているのを見て、これから新しい分野に挑戦する人としては、荒々しさが少々足りないのではないか、大丈夫かなと気にはなっていた。タイトル奪取を狙う挑戦者の顔、金メダルを目指すスポーツ選手の顔等は、いずれも精悍で近寄りがたいオーラを感じるものだが、桑田の顔からはそのような精気とか、ファイティングスピリットがほとんど感じられなかった。もう胸の内の闘争心があったにしても、それが表には出なくなっていたのではないだろうか。こうなっては、スポーツ選手は潔く身を引いた方がよいと思う。

 桑田投手へ長い間本当にお疲れさまでしたと言ってあげたい。

2007年8月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com