97.2007年8月19日(日) TBS番組「世界遺産」を見て

 毎週楽しみに観ているTBSの「世界遺産」は、タイのアユタヤだった。初めての海外ひとり旅でバンコックから列車でアユタヤへ行った。その楽しい思い出のせいもあり、同じように新婚旅行にもアユタヤへ行った。その後何度となくアユタヤを訪れたので、懐かしい気持ちで番組を期待していた。しかし、これが今風の取材というべきなのだろうか、「世界遺産」という番組のせいか、町の風景はほとんど写さず、いくつかの遺跡とタイ青年の出家式の様子、周辺国との戦争の歴史を伝えただけで、いささか失望した。

 世界遺産の遺跡をクローズアップするのは当然としても、それを育み共存する周囲の環境というのは大切であると思うし、なぜそれをもっとカメラで迫らないのか。実際アユタヤの町には、タイの田園風景と田舎町らしい雰囲気が漂っており、どうしてそれを報道しないのか不思議な気がした。況してや町を二分する大きな河があり、中心街の川向こうには、山田長政時代の日本人町跡がある。そのほかにも立派な寝釈迦像もあるが、それらはまったく写さず、40年前は森の中だったという遺跡を紹介していた。TBSは事前調査をあまりやらなかったか、或いは取材の際観光に詳しい人が関わっていなかったのではないか。多少アユタヤを知り、思い込みの強い者にとっては、期待外れのドキュメントだった。とにかくアユタヤらしさが全然感じ取れなかった。

2007年8月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com