101.2007年8月23日(木) 死刑執行に問題ありや?

 どうもよく分らない話だ。3人の死刑執行を行ったことについて、長勢現法相はひとりの法相の命令による執行数(10人)は最多になり、内閣改造前になぜ急ぐか、生存死刑囚の増加により執行とか、執行は法相の強い意志とか、いろいろ批判的な声が聞かれる。

 現行法で、死刑制度が認められ、現実に裁判官が死刑の判決を出せば、いずれ死刑台の露と消えるのは当然のことである。いま出ている反対論は、死刑制度廃止の議論とは、筋が違うのではないか。法務省内には生存死刑囚が増えている(103名)現状では、執行を増やすのが大切だとの声も根強いという。一方で、民主党は、仮釈放のない終身刑(重無期刑)の創設を含み、刑罰のあり方の再検討を提言している。よく問題点を整理し、議論の本質と根幹を見定める必要がある。

 考えるべきは、法律の原点と精神はどうなっているのかということであり、それが現行で問題があるということなら、まず法律改正を検討すべきではないだろうか。法律をそのままにしておいて、死刑囚の数が増えたから死刑執行したとか、自分の意思に適わないので命令を出さないということになったら、無法国家と同じではないだろうか。

2007年8月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com