110.2007年9月1日(土) 不誠実で脳力低下の講談社

 昨日講談社の一社員から手紙が届いた。先日来同社野間佐和子社長に対して説明を求めていた質問に対して、代理として回答してきたものである。いままで私の3回の質問に対して、漸く間違いを認めた内容である。一件落着とほっとしているが、それにしても出版業界最大手の講談社にはまったく誠意が見られず、そのうえ社員のレベルの低さ、お粗末な対応には呆れ返った。

 社長であった婿養子の夫の急死により、急遽社長職を継承した野間佐和子社長には、会社全体の経営はもちろん、現場の営業、管理がまったく分っておらず、ましてやリスク・マネジメントなんかまるで理解できていないようだ。大きなお世話であったが、私の質問は、最近同社発行のあるベストセラー書の表紙帯の言葉の使い方が間違っていると指摘したものだ。

 いかに講談社が会社としての体をなしていないか。第一に、外部の正しい指摘に対して長い間無視していたことである。卑しくも、間違っていたら謙虚に間違いは間違いと認めるべきである。第二に、社長宛の、しかも三度目は親展書留便に対して、漸く誰か分らぬ社員が一方的に詫びてきたことである。社長に成り代わって、返事を書くには、それなりの立場の人物がこういうわけで代理として返事を書いたと名乗るべきである。にも拘わらず、差出人は同社の学芸図書出版部の「淺川○人」というだけで、どういう立場にあって、どういう権限と責任を負った人物なのか一向に不明である。第三に、返事をくれた淺川○人氏なる人物が手紙を書きなれていないと見え、まったく手紙の書き方のイロハが分っていない。封書に講談社とあるが、アドレスが書いてない。受け取り拒否したら郵便局が困る。それに、文面をみると日付が漏れ、結語はあるが前文の起首が落ち、差出人の淺川氏の名前が2箇所あるが、いずれも読み取れない。最もおかしいと思ったのは、言い訳の中で、社内の一部から私の指摘の通りだとの声はあったが、読者(私も買おうと思ったが、こんな間違いを犯すようでは信用出来ないから買わなかっただけだが)から疑問が出なかったからそのままにしていたという。いずれ訂正したいということだが、いつ、どういう風に訂正し告知するのか明確に書かれていない。まったく中途半端であいまいである。この人は一体何を考えているのだろう。こんなイージーな考えと教養で出版に携わっているのは、不遜ではないか。少なくとも出版という人並み以上に教養と、知的レベルを求められる仕事に関わっている人物が、この程度の認識しかない。しかもそういう人物が社長の代行として返事を書いて、それを世襲社長が認めている。

 講談社というのは、もう少し歴史と伝統、そして出版業界の王者としてのプライドがあると思っていた。馬鹿らしくてこれ以上正論を突きつける気にもならない。聞くところによると、思い上がった講談社は永年保っていた出版業界トップの座を、今年2月決算期で、ついに小学館に譲ったという。至極当然だろうが、小学生の頃「少年クラブ」をむさぼり読んでいただけに、何とも寂しい気がしてならない。げに情けないのは、世襲経営者とボンクラ社員が働く、優良だった伝統企業だ。よほどしっかりしないと一気に会社は斜陽に向かうぞ。これまでの経営者や社員に対して申し訳ないという気持ちはないのか。

2007年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com