131.2007年9月22日(土) テロ特措法はザル法だ!

 どうも釈然としない感じがする。一昨日「報道ステーション」で伝えられたテロ特措法に絡む、海上自衛艦の海上阻止活動が、アフガンのための支援活動だけでなく、はっきりとイラクで戦闘中のアメリカ艦に給油していたと新たな証言が現れた。

 今日の朝日夕刊トップ記事にペルシャ湾で作戦展開している米空母「エンタープライズ」のホートン艦長とのインタビューが掲載されている。艦長は、前職「ジュノー」艦長当時、イラク作戦に関わり、海上自衛艦から燃料と食料の供給を受けたと明言した。同艦は、対テロ戦争の後に、イラク戦争開戦により両作戦に参画するようになった。こうなると、もともと日本の自衛艦から給油された燃料を、ふたつの作戦活動に使用することはあり得ることである。実際ホートン艦長がふたつの作戦に関わったと証言したのである。

 問題は、アメリカ政府がこの点について、日本政府に対して何らの事前の連絡も、了解もなく、日本の法律外の行動を独自に行っていたことである。日本政府は、アメリカの意図するままに利用され、協力させられ、騙されていたことになる。由々しきことである。折も折り、特措法成立当時の内閣官房長官が明日自民党総裁に選ばれるかも知れない、福田康夫氏である。しかもこの御仁は、そういう噂が出た時、その噂を断固否定し、後になって嘘だとばれるような苦しい言い訳をこじつけていたのである。実情は福田氏も知らされていなかったようである。これは、日本政府はもちろん、福田氏にとっても決して名誉なことではない。アメリカ政府からおちょくられていたのだ。断固アメリカ政府へ抗議すべきである。

 アメリカは日本の善意を出し抜き、利用出来るだけ利用している。幼稚で、インテリジェンスに欠ける日本政府は騙され、それでなお特措法の延長を何が何でもやってアメリカのご機嫌をとろうとしている。どこまで未成熟でお人好しなのか。民主党党首・小沢一郎氏が言うように、アメリカと対峙して、両者の言い分を言い合い、お互いが納得したうえで行動するようでないと、また日本は舐められ、最後には世界中から仲間外れにされるばかりである。

 福田氏、麻生氏は、特措法期限切れに際して、ともにアメリカに対して主張すべきは主張する気概をお持ちだろうか。いささか気がかりである。

2007年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com