148.2007年10月9日(火) 議員の政務調査費って何だ?

 全国の都道府県議会議員の政務調査費公開について、各自治体によりその対応が分かれる。政務調査費って一体何だ? 

 議員とは、「国から地方まで、そんなに旨味のある仕事か?」とはよく噂されるが、実際甘い蜜であることは、政務調査費の公開という当然のことを何とか止めて、秘密裏にことを小さくしようと考えていることからも透けて見えてしまう。元議員が内幕とか、美味しい話、カネの流れ、カラクリ等を暴露して、物議を醸したことは枚挙に暇がないほどである。

 国会で政治資金収支報告書や政務調査費の内訳明細に領収書を添付することや、金額の公開、およびその最低金額等に関して、われわれの感覚ではごく当たり前で簡単に出来そうなことが、どっこい与野党の間で意見がまとまらない。だが、考えてみれば当然のことがすぐにまとまらないこと自体、普通の感覚ではおかしいと思う。何かが隠されていることは容易に想像がつく。使った経費をきちんと記帳して、その証拠として支払先から領収書を受け取り添付するという、ごく自然のことが、議員にとっては面倒で嫌なことらしい。しかも、議員にとっては、株式会社の株主総会のように説明し、資金提供者(納税者)に理解を得る機会も持たない。これだから、何でもこそこそ出来る。理由はいろいろあろうが、議員には政治家の本分、本筋を誤解してもらいたくないものだ。それらの政務調査費は、給与以外の別段手当てで、議員だけでお手盛りで決めたものではないか。税金から自分たちの都合に合わせて摑み取りしているのではないのか。給与支払いの規定とか、基準は決められているのだろうが、納税者の立場からすると、ヤミ給料に思えて仕方がない。

 その細部について公開し、説明することから避けようとしている。中には、良心的な自治体もあるが、総じて公開には腰が引けている。1円から領収書を添付することを決めたのは、全国で僅か20府県だという。それでもこの公開議論が次第に高まってくるに連れて、いやいやながら公開することを議会が決めたところも多い。

 やはり、議員という職には役得があるのだと勘繰らざるを得ない。一旦当選したら、よほどの悪事でも犯さない限り特権を振り回し、ヤミ給与を含め相当額の給料を手中に出来る。だから、一旦甘い汁を知った議員は、他人にはその職を譲りたくない。従って世襲議員がますます増える構図が出来上がる。

 いずれにしろ、議員先生にとっては、いままで当然の権利、既得権と思っていたことが、怪しいと疑念を持たれたということになれば、気持ちとしてはこまかい使途を追求してもらいたくないに違いない。しかし、これでは、毎年負担が重くなる一方の課税に青息吐息の庶民は救われない。

2007年10月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com