160.2007年10月21日(日) 江戸城再建への一里塚

 「江戸城再建を目指す会」第3回セミナーが、六本木ヒルズに隣接しているハリウッド・ビューティ・ビルで開催され、初めて話題のエリアへ行った。「地下鉄・六本木駅」は3つもあるが、日比谷線だと改札口から地下道を通り、エスカレーターでそのまま六本木ヒルズへ入れる。日曜日ということもあり、結構人出があったが、ほとんど若い人ばかりで、こういう賑わいの場が彼らには受けるのだろう。

 セミナー講師は、北大の石森秀三教授で、観光業界では名の知られた先生である。以前に講演を聴いた時は、国立民族博物館教授だった。テーマは「観光立国と江戸城再建」で、世界の観光市場の中で岐路に立つ日本、観光を巡る地殻変動、観光立国切り替えのタイミング、なぜいま観光立国か、若者の旅行離れ、ネオ・ツーリズム時代等について語られて、文明の磁力を強調された。最後に江戸時代の日本社会について具体的に説明され、当時から5つの街道、宿場、門前町、旅籠等の装置システムの設置と、参勤交代や参詣制度、湯治制度等の制度系システムの普及によって観光立国が出来上がっていたとの話には納得出来るものがあった。これをどう「江戸城再建」へつなげていくのか。日本文明の磁力、若い世代の育成、高邁な大志の涵養をどう進めていくのかが課題と結論づけられた。会場は地理的に恵まれているせいもあり、70名ぐらいの参加者で一杯だった。教室からガラス戸を開ければベランダがあり、六本木界隈のナウイ街頭風景を見下ろすことが出来る。

 その後12階で懇親会に出て、和気藹々のうちにお開きとなった。小竹理事長以下理事の人たちとも打ち解けて話し合う良い機会となった。

 散会後、理事で地元の鈴木武朗さんにお誘いをうけて麻布十番まで足を伸ばし、お勧めの居酒屋「山忠」に立ち寄り、縁の下のご苦労話をうかがった。真剣に江戸城再建を考えておられ、率先して各種の行事の音頭をとっておられる。いつも受け付けでにこやかに応対されておられるが、永続的にこの運動を支え、実際に本物の江戸城を築城するためには、どうすべきかということを真摯に受け止め、ご自分なりに考えておられる。江戸城再建の前途は遼遠である。こういう方が大勢いないと再建は簡単にはいかないということを教えられたような気がする。

2007年10月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com