3091.2015年10月30日(金) ハロウィーンって何だ?

 明日はハロウィーンだそうで、早くも派手な仮装姿の若者たちがわがもの顔で街中を闊歩している姿がテレビで映し出されている。どうして近年日本でこんな非日本的な催しが盛んになったのだか、不思議な気がする。今日の日経紙夕刊「明日への話題」に、作家・松井今朝子さんが「ハロウィンと節分」と題したエッセイを寄稿している。それによると始祖である古代ケルト人は一年の始まりを11月1日にしていたので、ハロウィーンは大晦日に当り、今のブームはバレンタインにあやかった菓子メーカーの戦略に乗せられたと穿った見方をしている。いろんな考えがあるものだ。

 ハロウィーンとは、本来カトリック系の収穫祭のようなものらしいが、仮装行列や自分らが敬う神がかった象徴的な人物がいるわけでもない。純粋に子どもたちのためのお祭りなのである。アイルランドから始まって、今ではアメリカ社会に広く根付いている。

 1976年文部省教員海外教育事情視察団にお供してジョン万次郎が成育したニュー・ベッドフォード市(マサチューッセッツ州)で教育施設、学校を訪れた時、偶々季節的にこのハロウィーンにぶつかり初めてこのハロウィーンという行事を知った。当初は同行した先生も誰ひとりとしてこんなお祭りがあることを知らなかった。ただ、学校に大きなカボチャや、派手な衣装が置いてあり、独特な雰囲気があったことは事実で、アメリカの先生から丁寧な説明を受け、ハロウィーンの何たるかを教えてもらった。そのうえアメリカの先生方からいくつかの市民家庭を紹介されて、「Trick or Treat?」(いたずらか、ご馳走か?)と唱えながらそれらの家庭を子どもたちと訪れて、住人からお菓子をいただいた思い出がある。

 子どもたちがこういう「Trick or Treat?」などと家庭を訪問するのは、可愛くて微笑ましいが、日本の場合「Trick or Treat?」などと言って若者が見ず知らずの家庭を不躾に訪れるわけには行くまい。その点でやはり日本の習慣にはちょっと馴染みにくいような気がする。松井さんがいみじくも言い放ったように、菓子メーカーの宣伝戦略というのが当らずとも遠からずだろう。

 それでも民間シンクタンクの調査によると、このハロウィーン効果は1220億円もあるというから、馬鹿にならない。

 しかし、こういう日本人にはあまり馴染まないお祭りがいつの間にか流行する反面、地方の過疎化現象により日本古来の伝統行事のお祭りは神輿の担ぎ手がいなくなり、祭り自体が消滅する危機に瀕しているらしい。

 ともかく明日はハロウィーンだ。渋谷界隈で荒れ狂う若者が羽目を外すようなことがなければ、良いがと思う。

 さて、箱根地区の噴火警戒で箱根ロープウェイが全線運休になってから、ほぼ半年になる今日、一部区間で運転を再開した。やれやれとほっとしている。ただ、それは桃源台から姥子までの部分的な開通であり、そこから大涌谷の上を通過する早雲山までの見どころ区間がまだ開通されないので、興味は半分にもならない。だが、今のまま噴火現象が徐々に収まってくれれば、いずれ見どころの大涌谷観光を楽しめることになる。日本各地で休火山が動き出しているので、楽観出来ないが、少しでも良い方向に道が開けることを祈るばかりである。

2015年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com