科学ドキュメンタリー番組で、これほど感動することがあるのかと思ったほど、今夜のNHK特別番組「探査機‘かぐや’月の謎に迫る」は素晴しかった。今朝の朝日朝刊一面に紹介された説明付の写真も良かった。画面から月と地球の切ってもきれない関係、そして無味乾燥な月に反して温もりのある地球というものを感じた。
アポロ11号で人類が初めて月に降り立った時のTV中継を見て、興奮したことをいまさらのように懐かしく思い出す。それにしても、カメラ技術もすごいし、月を旋回しながら科学的資料を収集している探査機の技術力もすごいと思う。地球から38万kmも離れた月から、地球をハイビジョンカメラが綺麗に捉えた映像には、感動した。解説者も言っていたが、これまでは地球サイドから月を見ていたが、この映像では月から地球を眺めるという視点に立つことが出来る。しかも、われわれ人類が生きている地球が、とてもきれいに写り、愛おしく思えてくる。こうなると、地球温暖化によって徐々に地球破壊、人類滅亡に追い詰められているが、改めて地球を何としても守り抜かなければならないという気持ちが強くなってくる。それにしてもこういう科学番組をきっかけにして、宇宙とか、人類について考えさせてくれるから、民間テレビ局のアホ番組を引き合いに出すまでもなく、NHKの良心的な番組は価値のあるものであり必要だと思う。これから‘かぐや’によって得た情報は、多角的に分析され、次の科学の発展のために役立たせられるのであろう。またこういう楽しく、興味津々の企画をこれからも立てて欲しいものである。
それにしても、これまで月の表面部分の名称については、精々‘静かの海’ぐらいだと思っていたが、レプソルト谷、オリエンタル盆地、直径320kmもあるシュレディガー・クレーターのように、数多くの名前が付けられているとはまったく知らなかった。