ラグビー・ワールドカップも昨日早朝の決勝戦を以って1ヶ月半に亘る大会の幕を閉じた。決勝戦をビデオ観戦したが、ライバル国同士の好試合のうちに予想していた通りニュージーランドが勝ち、前回に続いて連覇、3度目の優勝を飾った。今回は準決勝に勝ち残った4チーム、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチンといずれも南半球のチームばかりで、相変わらず過去において帝国主義時代の植民地だった国が強かった。これで過去8回の大会で優勝回数はニュージーランド3回、南アフリカとオーストラリア各2回、イングランド1回で強豪国はごく限られた国ということになった。
その中で日本チームが南アフリカを破ったことは、今大会最大の番狂わせと言われ、世界中が驚き興奮した。だが、それだけに留まらず日本は決勝トーナメントこそ勝ち点の差で進出出来なかったが、一次リーグで3勝1敗の好成績を挙げ、その健闘ぶりは世界中のラグビー・ファンから広く称賛されている。代表チームが帰国して以来国内でもラグビーの俄か人気が高まり、注目されるようになった。そこへ今日大きなご褒美が知らされた。
ひとつは、新設された過去8回の大会の「ワールドカップの最高の瞬間」に日本対南アフリカ戦が選ばれたのである。日本が3点リードされたノーサイド直前にトライを奪い34-32で逆転勝ちした、後輩のあのNHK豊原アナが絶叫し視聴者を興奮のるつぼに追い込んだ決定的なトライ・シーンである。
もうひとつは、ヒーローとなった五郎丸歩選手が今大会のベスト・フィフティーンに選ばれたことである。勿論日本人で初めてである。
ラグビーをプレイした私自身の経験からも言えることは、例え一時的であろうとも、多くの人々がラグビーに関心を持ってもらえることはとても嬉しいことである。
女子ラグビーが取り上げられ、車いすラグビーもメディアに取り上げられた。後者に至っては昨日オーストラリアを、一昨日ニュージーランドを破り、アジア・オセアニア選手権で優勝して、来年のリオ・パラリンピック出場権を獲得した。
夜になって「SMAP」のテレビ番組でも、五郎丸選手は大もてだった。ラグビー・ブーム到来である。シーズンに入るこれからが大いに楽しみである。