近々行われる韓国大統領選挙、オーストラリア下院総選挙で政権交代の可能性が噂されている。レバノンでは厳しい外出禁止令の中で大統領を選出するらしいから、その点で日本は平和である。それが日本の政治家の危機感のなさにつながっているのかもしれない。「友だちの友だちはアルカイーダ」などと喋る子どもみたいな法務大臣、防衛問題が伯仲論議の中で休みのたびにゴルフ接待を受けていた防衛次官、国民から預かったお金を豪華ホテル建設に使ったり、ネコババして責任を取らない厚労省役人。政治家と官僚はみんな不真面目で、ずる賢く、馬鹿ばっかりだ。
来月2日に行われるロシアの下院選挙に、何とプーチン大統領が突然立候補を宣言した。ロシアの選挙の仕組みはよく分からないが、来年3月で2期務めた大統領を辞めるプーチンにとっては、退任後も自分の権力と影響力を温存、維持するために、一計を案じて編み出した戦略の一環のようだ。結局プーチン大統領は、退任後も権力の中枢に居座り続ける。つまり、「統一ロシア」の党首となり、次期大統領や首相を党員として配下に置くようになる。それこそ旧ソ連時代に共産党が国家を治め、共産党書記長が国家元首である首相を統治した構図に似ている。
プーチン大統領が与党「統一ロシア」の比例1位にランクされたので、当選はほぼ確定である。現在大統領の職にあるプーチンは、兼職を禁じられているので、当選直後に直ちに下院議員の職を辞退するらしい。まったくふざけた話で、まるで田舎芝居である。こんな老獪な策を考えるには、裏があると考えていたら、今日の日経紙の解説では、プーチンは出身母体のKGBの肥大化と汚職を嫌悪して、KGBとのバランスをとることで彼らの暴走を抑えてきた。プーチンが代わればバランスが崩れ、不正も暴かれる。KGBの権力者が身の危険を感じた時に、一気に権力闘争から政治混乱に陥りかねないと指摘している。これをうまく操れるのは、プーチンしかいないと見られている。どうやらロシアには他の選択肢がないらしい。