211.2007年12月11日(火) 天満敦子さんヴァイオリン・コンサート

 売れっ子ヴァイオリニスト・天満敦子さんのクリスマス・コンサートがあると吉祥寺の建築家・山本富士雄さんからご案内をいただき、妻ともども今日のコンサートを楽しみにしていた。演奏は文句なしに素晴らしかった。やはり超一流の音楽家の演奏を生で聴くのは、心を打ち、感動的である。最初にクリスマスに因んで、誰でも知っているクリスマスに関連の曲目をカトリック吉祥寺教会聖歌隊が歌った。

 天満さんの演奏会は5年ほど前に、有楽町のよみうりホールで聴いたことがある。地味なお召し物、魚でもつまむようなヴァイオリンの持ち方、飾らない表情等々に個性的なところがあり、中々ユニークな女性だと思っている。シューベルト、グノー、カッチーニの3大アヴェ・マリアを含め、全部で11曲演奏してくれたが、一番良かったのは、「ツゴイネルワイゼン」だった。それに好きな「タイスの瞑想曲」も良かった。これだけ演奏家として優れた演奏技術を持っていると、どんな音色でも編み出せるのではないかと錯覚するほど、素晴らしかった。CDやラジオで聞く音色とまったく異なる臨場感を伴った音色、とりわけ超一流の音楽家が作り出す音色には、人の心をゆっくりと溶かす魔法が隠されているようである。とにかく一足早い感動のクリスマス・プレゼントだった。

 今日の失敗は会場、武蔵野市民文化会館へのアクセスだった。吉祥寺駅からタクシーで会場へ向かったが、運転手が武蔵野市民センターですね、などと言うものだから、「武蔵野市民文化会館です」と告げて、略図を見せた。そのうちに、芸術文化センター?の話を始めて、挙句の末にその?センターへ連れて行かれ、目的地は「武蔵野市民文化会館」だと再度説明してやっと間違いに気づかせた。結局会場まで30分もかかり、料金も3倍近くなったが、開演には間に合ったし、年配の運転手がおしゃべりでサービスもしてくれたので、多過ぎとは思いつつ2千円払うことにした。運転手はすっかり芸術文化センター?と信じ込んでしまっていたようだ。われわれが知りもしない芸術文化センターの名前なんか出してもいないのに、一人合点し乗客に迷惑をかけたのは、ベテラン運転手としては少々お粗末だったと思う。会場から帰りは順調で、演奏会が終わってわが家まで、ちょうど1時間で着いてしまった。しかし、タクシーによるケチは、ここにもあった。自由が丘駅からわが家まで乗ったタクシー内に妻が帽子を置き忘れてしまった。

 感動と失望の一日だった。

2007年12月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com