214.2007年12月14日(金) 役人は国家、国民にとって本当に必要か?

 また昨日北方領土で日本漁船4隻が拿捕された。乗組員は併せて11人である。今度のケースはこれまでと少し事情が違うようだ。一隻の漁船が進んでロシア領海内へ入っていって、これを止めようとした他の3隻の漁船が追っかけていったところ、もろともに拿捕されたらしい。最初に入り込んだ漁船の船長は、病気持ちで時折倒れるらしい。捕まった時の体調がどうだったかは分かっていないが、ロシア艦に連行される途中で携帯を使いマス・メディアに連絡してくるような珍しい連行状況である。常用薬が底をついているので、それが心配だとは、船長自身の電話と妻の談話である。この特殊な病状を外務省はロシア側に伝えて、医者と薬の手配を要請したようだが、どれだけ聞き入れてもらえるだろうか。

 いつもながら腹立たしいのは、人命を配慮してロシア人がすぐ対応してくれないことだ。北方領土ではこれまで生命にかかわる大手術などのために、日本が幾たびか救急ヘリで島民の命を救ったことがある。恩を着せるわけではないが、ロシア側から11人がどういう状態か、未だにまったく連絡もしてこない。こういう種類のタチの悪い奴がよくいるが、ロシアの場合は国家として自分らの都合だけで行動するので、始末が悪い。それにしても、外務省の非力な折衝力と、真剣に事態に取り組もうとしない不誠実と無神経には、呆れるばかりである。今日午後高村外相がやっと「拿捕は遺憾である」とコメントを発表した。何かやることがずれている。まるでノー天気である。

 薬害肝炎訴訟で大阪高裁が国と原告との和解を提案した。ここ数日この問題が大々的に報道されているが、本件でも政府側の対応は、何とか患者数を限定しよう、費用を軽減しようとの思惑が見え見えで、患者と家族の気持ちを斟酌して誠実に対応し解決しようとの態度が一向に見えない。年金問題然りである。厚労省と社会保険庁の役人から、この2つの問題で責任をとったという話が聞かれない。これを頭の隅に入れて、先日発表された国家公務員のボーナス支給を見ていると、冬のボーナスでは、民間企業のボーナスが下がったのを尻目に、各省庁とも軒並みアップしたと報じていたが、まったく馬鹿げている。さぼろうとも、ヘマをやろうとも組織はつぶれず、首にならず責任は取らされず、給料、ボーナス、退職後の年金、すべてにウハウハで、天下りという第2就職先をあてがわれ、威張りくさっている。一体役人にボーナスなんて支給する必要があるのか。官尊民卑の度が過ぎている。このままだと、役人がからむ事件は、今後とも益々増加して、それはまず解決しない。役人天国万歳?! 否、くそ食らえだ!

2007年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com