215.2007年12月15日(土) なぜ史実を忘れようとするのか。

 赤坂・楼外楼で開かれた「ヨタロウ会」に出席した。小中陽太郎さんの名前をもじった会で、出席者はみんな小中さんと親しい人たちばかりである。小中さんは奥様を同伴された。お会いするのは、先月栃木県烏山の洞窟コンサート以来である。六本木の楼外楼を含め、同名の中華料理店は他にもあるが、経営はまったく違うようだ。この店は老舗らしく、味で勝負しているとみた。小中さんがよくご存知の上海出身の沈支配人がいろいろ説明してくれた。国会が近いせいか、政治家もよくやって来るようで、グルメの小泉元首相は熱心なファンでしばしば来られるという。

 食事会は和やかな雰囲気のうちに進められた。やはり、主催者である小中さんのお人柄のおかげだろう、楽しい話も飛び出した。

 出席者が15人とこじんまりしていて、交代で自己紹介と近況報告をする羽目になった。別の会合でお会いする瀧澤陽子さんはご主人と一緒に幹事役を務められ、小中さんの高校同級生で、慶応の先輩でもある服部英樹さんは親子3人で出席された。皆さん、この会を盛り上げようとしている熱意と親しさが伝わってくる。とても良い雰囲気である。

 私は簡単に「MYギネス」の話と、大東亜戦争開戦記念日、並びに忠臣蔵吉良邸討ち入りの報道が少ないことをお話した。先日のチベット旅行で最高標高到達地点、5,068mの自己新を記録したこと、高地で脈拍が高くなったことをお話しした。また、今月8日大東亜戦争勃発に関するニュースが、新聞でもテレビでもまったく伝えられなかったことに関する不満を本欄に書いたが、昨12月14日は、かの歌舞伎の十八番、忠臣蔵で討ち入りしたという正にクライマックス・シーンの当日である。赤穂浪士が吉良邸へ討ち入りした記念すべき一日である。だが、新聞はもちろん、テレビもほとんど報道なし。過去の映画のリバイブルもない。大東亜戦争も赤穂浪士もどこかへ行ってしまった。以前はこんなことはなかった。必ずや、どこかのチャンネルで放映されていた。

 寂しいと言えば寂しいが、これも時代の流れだろうか。しかし、最近まで大騒ぎをしていた、歴史上日本にとって消してはならぬ歴史を消すようなものではないか。これでは、戦争をやりました。処分は受けました。これにて一件落着、と言っているようなものではないだろうか。やはり、日本人としては反省すべきは反省するとの謙虚な姿勢で、多少なりとも公営放送であるNHKあたりが、戦争の原因とか、責任、反省について時宜に適ったニュースを流してほしいものだ。

 一方、大石内蔵助ら47士の討ち入りも元禄時代の史実であり、江戸文化爛熟期の武士の作法でもある。偏った生き方であったかもしれないが、やはりひとつの文化として、マス・メディアには報道者としての責任を果たしてほしいという気持ちである。

2007年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com