3107.2015年11月15日(日) パリ・テロ事件の後遺症

 パリで起きたテロは世界中に大きな不安と影を与えている。フランスでは国家非常事態宣言が発令されたことから、車の通行が制限され、夜間外出禁止やデモ・コンサートなどのイベントが禁止される恐れもある。その洗礼を受けたのが、現在南部のボルドーで開催中のフィギュア・スケートのグランプリ・シリーズ第4戦フランス杯が当局の指示により第2日目は中止となった。前日行われた男子ショートプログラムで日本の宇野昌磨選手が自己ベストで首位に立ち、2日目の成績次第で優勝の可能性があっただけに残念である。この後フランス杯の得点の決着をどう付けるのだろうか。

 今日からトルコのアンタルヤで開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議にオランド大統領は欠席し、会議の主要議題がテロ対策となった。また、30日からパリで国連気候変動会議(COP21)が開催される予定である。まだ先のことであるが、果たして予定通り開かれるだろうか。

 他にパリへのツアーを当面中止する旅行会社もいくつかある。実際市内の警備状況をテレビで観ると観光スポットの周辺は厳しい警戒下で移動に不自由を感じているのではないだろうか。これでは、自由に市内を歩き回ることが出来ない。しばらくツアーを中止するのも止むを得ないだろう。

 更に驚いたのは、この時期にかなり多くの高校生の修学旅行団体がフランスを訪れていることだ。近隣の韓国や中国なら保護者は何とか無理すれば費用等を工面出来るかも知れない。実際かつて私も韓国へ修学旅行に出かける三重県立亀山高校生に当時知り合いの校長から依頼されて事前研修で心構えなどを話したことがある。ヨーロッパへの修学旅行ともなると余計な心配かもしれないが、親の負担も大変だと思う。ちょうどパリ周辺には日本の高校や専門学校など9校の生徒合計約900名が滞在しているという。

 図らずもテロ発生によって、現代の高校生修学旅行事情と情操教育の一面を知らされた思いである。

 テロ自体は、ISが彼らの犯行だとネットを通じて犯行声明を出した。その後犠牲者の数は129名になった。まだまだ、フランス社会にテロが与えた後遺症は続くことだろう。

2015年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com