夕方近くなって駒澤オリンピック記念公園へいつも通りウォーキングに出かけたが、最早広場の塔にトリコロールのライトアップはなかった。
テロの影響が日本や日本人に直接あったわけではないが、つい先日バングラデッシュで殺害された日本人はISによるものだと彼らが予想もしなかった意外な声明を出した。ISの言い分は、今年1月後藤健二さんら日本人2人が殺害された時点で、日本も十字軍の一員と見做していると言うのである。遂にわが国も理不尽なテロ攻撃によるターゲットの蚊帳の外ではなくなったということである。ロシア民間機が撃墜されたのもISによるものだと、IS側は具体的な爆破機材の写真を公開した。これと並行してロシアのIS拠点への空爆は一層激しくなっている。
さて、先日国際陸上競技連盟は、世界反ドーピング機関(WADA)の勧告を受け、ロシア陸上競技連盟に対して当面資格停止処分の措置を決めた。18日WADAは理事会を開き、ロシア陸上界の組織的なドーピング問題に関与したロシアの反ドーピング機関を、WADAの規定を順守していないとして「不適格組織」と認定したのである。これによりロシアは国際陸連から暫定的な資格停止処分を受けた陸上のみならず、他競技でも国際大会の開催や招致が難しくなった。
今回の不祥事により、ロシア人選手がオリンピックや世界選手権で獲得したメダルが剥奪されると取り沙汰されている。実はわが国内でもすでに少なからずWADA勧告による影響が表れている。いずれもマラソン競技である。
一つは、さる15日第1回さいたま国際女子マラソンでロシアの招待選手が来日していながらレース直前に出場を取り止めさせられたことである。もう一つは今日になって明らかになった第1回金沢男子マラソンで、優勝と5位入賞のロシア人選手の栄誉が取り消される模様である。しかし、2つ目のケースはどう見てもすっきりしない。13日(日本時間14日)に国際陸連からロシア側に勧告があって間もなく15日にレースは行われた。対象選手が金沢の姉妹都市・イルクーツク出身選手である点と、日本陸連主催の国際大会ではないとの認識で出走を認めたもののである。それなら勧告とレースの間隔が短かった点も考慮に入れるべきだったのではないだろうか。この期に及んで15日の優勝を没にするとは、ちょっと手順が悪すぎるのではないだろうか。スポーツの世界の、しかも友好都市に協力した筈のイベントが、こんなどんでん返しでは当該の選手らを始め関係者も諦めきれないのではないだろうか。
今後もこのようなケースが想定されるが、不愉快な思いをすることなく、論理的に誰もが納得出来る対処をしてもらいたいものである。
夜遅くなって昨日のパリ・サンドニのアパートで警察隊と銃撃の末殺害された男が、先日のテロの首謀者、アブデルアミド・アバウド容疑者がであると判明したとのニュースが入った。