3113.2015年11月21日(土) 北の湖・日本相撲協会理事長、場所中に急逝

 大相撲九州場所が開かれている福岡で、元横綱北の湖・日本相撲協会理事長が昨日急逝された。享年62歳だから、高齢化社会の下ではまだまだ若い方だ。21歳2カ月という史上最年少にして横綱になり、24回の優勝を成し遂げ、横綱輪島とともに輪湖時代を築いた。全体的に怖いイメージもあるが、その強さのゆえに憎たらしいほどの横綱ぶりだった。引退後は2度に亘って計10年近くも理事長を務めていたが、直腸癌による多臓器不全で他界された。ライバルだった輪島も現在喉頭癌に冒され会話が難しいという。

 10日目に横綱白鵬が関脇栃煌山を相手に横綱らしからぬ「猫だまし」の奇手で勝ったことに対して、横綱らしくないと白鵬の取り口を厳しく指摘したが、これが理事長最後のイエローカード提示となった。現役時代の北の湖が豪快だっただけに、62歳の他界は気の毒であり、寂しい思いがしている。

 さて、パリのテロ事件はその後も世界中に影響が及んでいる。17日にレバノンの首都ベイルートでISによる2件の自爆テロが起き、43人が死んだ。

 西アフリカのマリでも昨20日、首都バマコでテロリストがホテルに押し入り銃を乱射して、宿泊客やホテル従業員を人質にして立てこもり、18人の死亡が確認された。これはISではなく、アルカイーダ系のテロによるもののようだが、いずれにせよテロの連鎖が世界中に拡散している有様である。

 今日はベルギーの首都ブリュッセルで警戒水準が最高レベルに引き上げられ、地下鉄の全駅が閉鎖された。市内の移動にはパリ同様随分便利な交通手段で、私自身初めてベルギーを訪れた1976年にブリュッセル空港から市内まで地下鉄を利用したことがあった。

 昨日閉会となったアジア太平洋経済協力首脳会議(APEC)でも、主要議題がテロ防止に関する連携だった。テロで一番とばっちりを食ったのは、シリア難民である。比較的受け入れに鷹揚だったドイツでさえ、テロ以後ドイツ国民の気持ちが変わり、少しずつ厳しさが増してきたようだ。移民国家のアメリカでさえ下院がシリア難民の受け入れ反対を表明した。母国から必死の思いで逃れても、受け入れ国が段々厳しい態度を打ち出しては難民たちの行き場がない。テロ発生の可能性も懸念されるが、難民たちのこれからの行方も心配である。

2015年11月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com