昔風に言えば、今日は天長節である。今上天皇は82歳になられた。多少持病をお持ちのようだが、普段は皇后陛下ともども公式行事をこなされるために、全国各地へお出かけになっておられる。その中で特に目につくのは、太平洋戦争戦没者と原爆投下で亡くなられた犠牲者を慰められるために戦地と被爆地へ、そして東日本大震災の被災地へ被災者の激励のために毎年のように出かけられていることである。両陛下は今年4月には激戦の島、パラオ諸島を巡拝され、来年1月にはフィリピンへ慰霊にお出かけになる。暑い土地ゆえあまりハードスケジュールにならないことを願っている。
さて、今日は天皇誕生日とあって祭日である。横浜に住む二男家族から、妻ともども一日早いクリスマス・パーティに招かれた。まもなく5歳の長男と2歳の長女に恵まれ、小さいながらも何とか一戸建てを手に入れ、幸せいっぱいの様子だ。まぁこれで当面は満足すべきだろう。正月には彼らと軽井沢へ1泊旅行を楽しむことになっている。
ところで昨日までに予定していた年賀状は書き終え投函した。今年は560枚を書いた。会社勤めをしていた頃に比べればかなり減った。だが、現在の閑職から考えれば、同じような年代の友人らに比較すれば枚数は多い方かも知れない。一方で年賀状欠礼のお便りをいただいた方が22名様もおられた。同時に数年前から今年を最後に来年以後年賀状の交換を辞退される知人がぼつぼつ現われて寂しい気持ちはあるが、本人の気持ちを受け入れないわけにはいかない。これから年々こういう人たちが増えることだろう。
しかし、いただいた年賀状を読んでいると親しく付き合っていた頃の元気な友人や知人の姿が目に浮かんできて、思わず彼らの身の上に思いが至る。知らなかったことを知ることも出来る。それに私には年賀状を教えてくれた小学校の恩師がいた。大分前に亡くなられた恩師は手書きで万年筆を使って一枚一枚真心込めて書きなさいと言われた。その気持ちは今も消えることはない。従って文面は印刷するようになっても、宛名書きだけは相手を思い浮かべながら万年筆で書いている。それがせめてもの年賀状を書くための心得ではないかと思っているからである。
一方で、お正月にどれだけ楽しい年賀状をいただけるだろうか、今から楽しみにしている。