朝から雷を伴う激しい雨が降っていたが、昼近くなって止んできたので、予定通りJAPAN NOW観光情報協会の観光セミナーに参加した。今日の講師は、PHP研究所の主任研究員で松野さんと仰る、まだ若い女性でフランスの地方分権について道路、空港、鉄道を例に説明された。広い分野に亘って話されたが、少々話題が多すぎるので細かい言葉、話の内容等について分かりにくい箇所もあった。私が質問したのは、都市交通の財務状況についてだった。経営側の収入が乗客の運賃にほとんど依存していないことに驚いた。全収入の内乗車券収入は僅か2割程度との説明に‘えっ’と思った。これでは地域住民の税負担が大変だし、第1に民間鉄道会社なんて存在し得ないということになる。でも、実際にフランスでは小規模な地方鉄道が成り立っている。日本では考えられない。国、地方自治体と交通税で賄っているのである。カラクリを精査してみないと納得出来ないが、こういうこともあるのかと改めてフランスの都市交通の異色な経営に関心を持った。
このところ各企業の3月決算が次々と発表されている。その中でほとんどの民間企業が赤字決算に悩んでいる一方で、好決算を生んだ企業もある。最悪の決算を発表したのは、何と大企業の日立製作所で、その赤字も桁外れで7,880億円、そして野村HDの7,094億円と続く。不況のトヨタ自動車のごときは前年度何と2兆3千億円の黒字を生んだ企業である。それが今回の決算は71年ぶりの赤字計上だった。来年度は何と8千億円を超す赤字の見通しだそうだから、相当苦しんでいる。みずほグループと三井住友銀行も悪い。他方で、景気の良い会社もある。任天堂とディズニーランドを運営するオリエンタルランドで、いずれも過去最高益だという。こうしてみると物づくりの企業と金融が悪くて、娯楽に特化した企業がいい。ちょっと考えさせられる。