ついにと言うべきか、やはりと言うべきか、日本人初の新型インフルエンザ感染者が見つかった。それ1度に3人である。感染者は、カナダで語学研修を終えてデトロイト経由ノースウェスト航空機で昨日帰国した高校生2人と同行の教師である。先日も語学研修の横浜の高校生が感染の恐れがあったが、新型と同じA型と判定されても新型ではないことが分かった。前日には6歳のシカゴ在住の日本人の子どもが新型インフルエンザに罹ったが、そのままシカゴにいる。
厚労省は水際で食い止めようと躍起になって検疫検査を強化しているが、それでも感染者が入国してくるのを止めることは出来ない。精々感染者と非感染者を見分けることだけが現時点で感染を食い止める第1歩である。
まだこの新型インフルエンザが豚から感染され、比較的弱性であるということ以外詳しく分かっていないようだが、それでも感染者に年配者がほとんどいないこと等から、医学専門家の間では年配者には免疫があるのではないかと言われている。1日も早くこのインフルエンザが消滅することを願いたいものである。
それにしても英語研修の高校生の何と多いことだろうか。ゴールデンウィークの間に2週間アメリカやカナダでホームステイしながら英語を学ぶという幸せな高校生たちである。羨ましい限りである。GW中は学校が休みであるが、旅行シーズン最盛期であるのですべての面で費用がかさむ。下衆の勘ぐりと思われるかも知れないが、総費用は相当かかり親の負担も大変だと思う。それを親から出してもらった以上行ったという事実だけでなく、英語を積極的に学んで自分の人生に役立たせようとの気持ちは持ち続けてもらいたいと率直に思う。先日取材した評伝作家の北康利氏も若い人が国際社会で活動するために何が必要だと思うかとの質問に対して、即座に「英語です」と応えられたほどである。
われわれの高校生時代にはアメリカはもちろん海外旅行はまったく出来ず、それは大きな夢だった。それが面倒くさい手続きを経て、やっと海外へ出かけたのは27歳の時だった。もう10年早くアメリカへ行く機会があれば、別の人生を歩んでいたかも知れない。
それにしたって今の高校生は本当に恵まれている。