民主党は16日小沢代表の辞任に伴う次期代表選出選挙を行う。元々小沢代表の豪腕に引っ張られてきた民主党だけに、仮に今候補に挙がっている岡田副代表と鳩山幹事長のどちらが新代表に選ばれようとも前途は茨の道かも知れない。
そんな折も折、与党自民党の鴻池祥肇・官房副長官が、ゴールデンウィーク中に女性を連れてゴルフと温泉旅行をやっていた。この御仁は議員に支給されているJR乗車券をこの女性のためにも使用したらしい。しかもこの時期は、新型インフルエンザ騒ぎで内閣も自民党も取り込み中だった。鴻池副長官もその対策会議に出席して、そのまま温泉へ出かけたらしい。しかし、その後の対策会議にはゴルフに熱中して出ていなかったようだ。申し開きが出来なくて鴻池氏は官房副長官を辞めたが、その理由がふるっている。体調が悪いので入院したことになっている。元々失言を繰り返し度々顰蹙を買っていたお粗末な議員である。それにしてもなぜ国会議員にJR無料パスが支給されるのか前から疑問に思っていた。子どものように何でも買い与えるから、甘えて使い方を間違える。こういう議員にはさっさと退場してもらいたい。
日本の国会議員がお粗末なら、アメリカのGM社の役員もお粗末である。先に公的資金を受けていながら巨額のボーナスを受領していたとして、AIG保険会社役員に対してオバマ大統領が激怒していたが、今度のGM社役員の場合は、自社の倒産を見越したのか、自社株を売却していたことが分かった。売買禁止の間隙を突いていわゆる売りぬけをやったのである。大会社の役員たるもの、こうも倫理観が失墜しているのか。先日作家・北康利氏をインタビューした際、北氏がアメリカの不況の原因には、アメリカ社会の倫理観の欠如があるといみじくも指摘しておられた。日本はアメリカに比べて圧倒的に社会性では優れていると言っておられた。松下幸之助は企業は社会の公器であるとも、福沢諭吉や緒方洪庵は蘭法と同時に道徳も教えたとも仰っていた。
しかし、常識を常識とも思わない政治家は別かな。