昨日から関西方面で急激に新型インフルエンザ感染者が増え出した。一昨日まで国際空港の水際検疫が功を奏して感染者は僅か4名で推移していたが、深夜12時のニュースでついに昨日8名、今日72名と大幅に増えた。合計84名の感染者となった。そのほとんどが高校生であることが異常な現象である。
さて、昨日新代表が鳩山由紀夫氏に決まった民主党では、早速前代表の小沢一郎氏を代表代行・選挙責任者とした。一方代表選挙に敗れた岡田卓也氏は幹事長と決定した。この新体制で来る総選挙に臨むことになる。代表職を辞めたとは言え、小沢氏の選挙上手によって民主党の躍進を後押ししようという魂胆である。
現時点で日本国内に経済不況はあるが、社会不安のある海外諸国に比べればまだまだ天下泰平である。他方アジア各国は国によってその事情は異なるが、いずこもいろいろ政治的、社会的問題を抱えている。
その最大の問題国であるビルマは、つい先日アウン・サン・スー・チーさんを拘留した。性懲りもない強引な行動は、民主化の芽を摘むものとして国際社会の厳しい非難を浴びている。ビルマ軍事政権の非民主化・独裁の動きは当分変わらないだろう。パキスタンでもアフガニスタンとの国境周辺でイスラム過激派が不穏な動きを見せている。
ところが、ここへきてスリランカの情勢が揺れ動いている。反政府武装勢力「タミール・イスラム解放の虎」(LTTE)が政府軍との衝突で北部海岸線に押し込められ、多数の民間人を「人間の盾」として抵抗を続けている。これまであまり報道されていなかったニュースだが、狭い地域に立てこもるLTTEに対して政府軍は海上から挟み撃ちにしている。追い詰められたLTTEが集団自決を覚悟して最後の反抗を試みようとしているらしい。「人間の盾」となった民間人も少しずつ脱出して、最近3日間だけでもその数は2万5千人に達した。国連の発表では、盾とされている民間人は5~10万人もいるらしい。戦闘の激化で赤十字の支援物資も届かない。ここ数日が山のようだ。
それに比べれば、やはり日本はまだ長閑な方である。