北日本に猛烈な寒気がやって来て、今まで雪がなく休業状態だったスキー場も愁眉を開いてやっと営業出来るようになったようだ。今日は函館市内の市電が雪のため脱線して線路を塞ぐ状態となり、市内の交通に支障を来しているらしい。
先日痛みがぶり返して整形医院で診てもらい湿布をしている状態だが、幸い痛みで目を覚ますほどのことはなくなった。ところが、うっかり風邪をひいてしまい、この数日鼻づまり状態になり、膝の痛みの時と同様夜中に目覚めることが3日ほど続いた。昨日かかりつけの森内科医院で診てもらい風邪薬を服用することになった。友人らから、風邪なぞひかないようにと言ってもらっているが、そんな折に油断から風邪の神をいただいて何ともサマにならない年の瀬となった。
さて、中国では先月1979年から実施してきた人口抑制策「一人っ子政策」の廃止を発表した。中国政府は、これで新生児が年間300万人増え、2050年には労働人口が約3400万人増加し、問題となっている急速な高齢化社会への流れに歯止めがかけられると皮算用をしている。そんなに簡単に計算通り行くだろうか。
この政策がスタートした時、かのマルサスの「人口論」なぞどこ吹く風で、果たしてこんな人工的な政策で自然の流れを抑えられるのだろうかとか、子どもに関する闇社会問題が出てくるのではないかとちょっと気になってはいた。
現在でも富裕層の間には罰金を支払っても2人目、3人目の子どもを持つ階層がある一方で、貧困層の間では、人身売買とか、無届の子どものような大きな社会問題を発生させている。そして30年以上も経過した今になって、共産党政権は失政を修正することを余儀なくさせられるに至ったのである。
ところが、現実には政府の願い通り若いカップルが2人目、3人目の子どもを生んで育てる気持ちになれるかどうか、難しい問題のようだ。最大の難問は子ども1人を育てるためにかかる養育費や教育費のような費用が昔と違ってけた違いに高額になったことと、社会構造が一人っ子社会に慣れて2人目の子どもを生み育てることに馴染まない生活環境になってしまったことである。
戦後中国国内では、共産党政権の「人口が多いのは重要な財産である」との楽観的な人口思想のもとで人口増加政策が進められた。だが、それは二転三転して紆余曲折の末挫折してしまった。過去の乱暴な人口抑制策の犠牲とも言える「一人っ子政策」のツケを国ぐるみで支払う形となった今回の「ふたりっ子政策」によって、 はたして中国は一度失敗した共産党政権が願うような人口動態を創成することが出来るだろうか。