2015年も押し詰まり最後の一日、大晦日となった。樋口一葉が描いた「大つごもり」のような重苦しく暗いイメージではなく、普段と変わらない快晴の一日である。どうしても1年を振り返らざるを得ない一日であり、この1年間を思い残すことなく過ごすことが出来ただろうかと振り返ってみると、毎年のことながらYESという回答は素直に出て来ない。ただ、サラリーマン時代と違ってノルマがなく、自由気ままに好き勝手なことが出来るので、つい自分に甘えて自分自身に過大なノルマを課さないから目標成就ということにならない。
それでも今年の目標は、①ブログ連続3000回達成、②世界遺産175か所訪問、③男子の孫に目標の高校入学希望が叶ったらアメリカへ連れて行く、④毎日健康、だった。①は7月31日に達成、②は178か所訪問成就、③は8月初めにサンフランシスコに4泊6日で実行、④が一番容易そうに見えて、最後の土壇場で左膝の炎症と風邪をひいて呆気なく脱落してしまった。
①については、来年3500回を目標にしたいと思っているが、ゆくゆくは健康さえ許せば、5000回を目指したいと思っているが、その時点で2022年1月で83歳になっている筈なので、どうだろうか。②の世界遺産は現時点で178か所訪問であるのでクリアしたことになる。世界遺産登録前に偶々訪れていたために自動的に回数が増えたところがある。これも当面200回を目標にしている。
さて、しばらく駒澤公園へウォーキングに出かけていないため運動不足を心配した妻が、少しは歩いた方が良いのではないかと言うので、ゆっくり公園へ向かったところ間断的に歓声が聞こえてくる。駒澤主競技場で全国高校サッカー大会が開催されているのだ。昨日は国立競技場を取り壊してしまったので、開会式もここで行われた。だが、予算が不足気味と言いながら、駒澤公園内にはサッカー場が4面もある。その内ひとつは、前東京オリンピックでサッカー場とホッケー場として使われたが、現在再建中で2020年までには完成する。他に体育館が再建中を含めて2つある。前回バレーボールとレスリング会場に使用された所である。駒澤公園は、正式には駒澤オリンピック記念公園という名をいただきながら、どういうわけだか正式には、2020年大会では使用されないという理不尽で無駄な計画となっている。予算が足りないなら遊んでいる施設をどんどん使えば良いのではないかと我々は考えるが、ドバイの王侯貴族並みの荒い金遣いに慣れたオリンピック組織委員会のメンバーには、こんな古い施設なんて使用する気持ちにならないようだ。
しかし、ヨット会場にしても当初不使用とされた1964年時の江の島会場を使用することになったようだし、駒澤だってこれまでの朝令暮改から察するとこれからも使用される可能性があるのではないか。どうも無計画と朝令暮改が通り相場となっているのが、2020年東京オリンピックのようだ。
今日お粗末なことをやってしまったことに気づいた。来年の年賀状約560通をすでに投函したが、その内住所不明で戻ってきたのがある。何気なくそれを見ると何と「2015年元旦」となっているではないか。うっかり「2016年」とすべきところを「2015年」としてしまったのだ。もう後の祭りである。一年の最後に来て、大チョンボをやってしまったことに気づいた。「終わり良ければすべて善し」だが、「終わり悪ければすべて悪し」となってしまうのだろうか。
ともかく2015年は今日で幕を下ろす。嬉しいことに最後の最後になってグッド・ニュースが飛び込んで来た。数々ある化学元素のうち、新たな№113の元素に国際純正・応用化学連合(IUPAC)が日本の理化学研究所に名付ける権利を与えて、いずれ周期表に日本が名付ける新元素名が掲載されることになるそうである。もちろん日本が発見し、説明してきたからであるが、これはまったく初めてのことであり、アジアでも初めてで関係者は大喜びである。例え自分のことでなくても、残り火があって良かった。