昨夜は久しぶりに温泉に浸かり、すっかり好い気分になった。夕食も朝食もそれぞれビュッフェ・スタイルながら結構な雰囲気の内に美味しく味わうことが出来た。朝食後、ホテルの送迎バスでJR軽井沢駅まで送ってもらい、帰りの新幹線出発までアウトレットでランチを摂ったり、ショッピングをしたりして時間を過ごす。
下らないと言えば下らない話だが、今日面白いことを知った。
上りの新幹線自由席は大分混んでいるようだった。帰って来てニュース番組を見ると上りはどの新幹線も混み合って、上り高速道路も渋滞だと言っていた。夕飯に丁度好い時分に家に帰り着きそうだったので、東京駅の駅弁屋で夕食用に駅弁を買った。見た目が良かったのと、うなぎ好きが嵩じてついうなぎ弁当を買い求めたのだ。税別で1800円だから駅弁にしては少々お高い。だが、重ね弁当風に見えたので、敢えて無理して買い求めた。
さて、夕食で食べる段になって、この弁当が特別なものだと知った。名前は単に「うなぎ弁当」とありきたりのものだ。だが、変わっているのは、次の文言が付いていたことである。「ヒモを引っ張れば『温ったまる』<加熱機能付容器ナルホット使用」とあり、使用方法がくどいほど詳しく書いてある。それが、ヒモ付でそれを切れるまで引っ張る。そして5~6分ほどそのままにしておく。すると熱い蒸気が出てうなぎが食べごろになる。実際そうしてみた。確かに湯気が出て完全に温まり美味しい「うなぎ弁当」となっていた。初めて知ったが、単なる弁当が食べごろになった原因は、「ナルホット」という熱剤が弁当箱の下段に収まって、ヒモを引っ張った時動き出し役目を果たしてくれたのだ。小さなことだが、たかが弁当にまでこんな器用なことを仕組み、美味しい弁当を食べさせてくれた日本式おもてなしというわけだ。それでも電車内とか、バス内ではあまり勧められないようなことが書いてあるから、噴き出してしまう。それでは駅弁にならないではないか。
実に取るに足らない話ではあるが、わが国では駅弁が今鉄道利用者の間で人気が高いのは、飾り付けが良くて見た目が好いとか、美味しい、安いなどといろいろ理由があるが、こんなにも出来上がったばかりのうな丼に近い味を出すような工夫をするとは、駅弁屋のアイディアと小細工に感心したところである。
正月早々ちょっと脱線した話になってしまった。