6536.2025年4月5日(土) 第三者がフジテレビの企業風土を批判、糾弾

 今メディアで話題になっているタレント中居正広氏による女性アナへのセクハラ事件と、それによって暴露されたフジテレビの未成熟な企業風土が、第三者委員会によって暴かれ世間の厳しい批判に晒されている。

 3月最終週のビデオリサーチ社の視聴率調査による1週間のTVランキングのベスト17に予想通りフジの番組はひとつも入っていない。つまりフジのTV番組は視聴者からもソッポを向かれてしまったのだ。この最終週の視聴率1位は、サッカーのW杯アジア最終予選、2位はNHKニュース、3位はMLBのドジャース対タイガース戦実況で、1、3位ではテレビ局のスタッフが手を入れられない番組でもあり、全般的に言えることは、民放ではスポンサーから得るCM料で安易な番組作りと経営を営んでいるようなものだ。

 偶々昨日の朝日「天声人語」でも、「もしも、と想像をしてみる。もしもこの問題が明かになっていなかったら、どうなっていただろうか。いまも中居正広氏は素知らぬ顔でテレビの番組に出て~」、「いまに至るも彼はどうして自分のしたことを、自分の言葉で語ろうとしないのだろう」と不祥事に火を点けた中居氏の行動を非難すると同時に、一向に公式に謝罪する気持ちを見せないことを厳しく咎めている。

 先日フジテレビの第三者委員会が調査報告書を公表した。それによると今回の中居氏のトラブルについて「『業務の延長線上』における性暴力であったと認められる」と判断した。他に取締役会メンバーの経営責任は重い、港社長ら3名は性暴力への理解を欠き、被害者Aアナ救済の視点が乏しかった、ハラスメントに寛容な企業体質などが指摘された。報告書は300頁近いものであるが、そのさわりを読んでみると、「天声人語」氏も呆れたあまりにもおぞましい内容に、メディアというところはこういうタレントと女性社員との交際を取り持つ場を設営し、行き着くところはタレントに女性社員をあっせんして、タレントに気持ちよく出演してもらおうと考えている企業なのかと呆れるばかりである。特に今回の中居氏がAアナと接触した場面や、その後のAアナの悩みと精神的病についてかなり記述されており、これは考えようによっては中居氏は暴行罪で刑事訴追される可能性が高いのではないかと考えた。とにかくこの業界とタレントとの間では、このような馴れ合い的な空気が普段からあって、外面的には些か派手で大手企業で時代性に合った職場と思われがちだが、とてもまともな人間が務められるようなところではないということが分かる。

 お気の毒なことにAさんは今では退職して心身ともに病み2年近くに亘り、病院通いを続けているそうだが、中居氏はAアナに謝罪金を支払ったようだが、Aアナは受け取らないので、医療費などは最終的には誰が負担することになるのだろうか。

 メディア業界でなくとも同じような環境の企業は他にもあると思う。人間と同じく、企業にも表と裏の顔というものがあるのだということを認識する必要があると思う。

2025年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com