昨日珍しくミヤンマーで大地震が起き、多くの犠牲者と被害が出ている。中部都市マンダレーを中心に発生したマグニチュード7.7の相当大きな地震である。テレビでその第1報を知った時にはミヤンマーではなく、遥か1千㎞も離れたお隣のタイ・バンコックのビル倒壊の瞬間の映像だったことも奇異な感じがした。中国南部の雲南省でもその影響が現れ逃げ惑う住民の姿が映し出されていた。
近隣の国々に大分影響が現れているようだった。ミヤンマーはあまり地震がなく、加えて現在軍部による抑圧的な政治態勢下にあるうえに、軍と少数民族が激しい内戦を繰り返していて外国人ジャーナリストの活動もかなり制約されていて、報道の自由も厳しく制約されるために真実が伝わって来ない。実情はどうなのか、残念ながら大雑把なことしか分からない。
驚いたのは、バンコックでは34階建ての建設中の高層ビルが一瞬にして崩壊したテレビ画像と、震源地近くのマンダレー市内のビルの崩壊である。かつてマンダレーには何度となく訪れたことがあり、ミヤンマー第2の都市とは言え、あの牧歌的な街と王宮周辺の空気は何とも言えず魅力的である。マンダレーには以前はあのような高層ビルはなかった。それは日本人観光客が避難したヤンゴン市内の17階建てのホテルについても言えることである。現在国内は抑圧的なミン・アウン・フライン軍事政権下にあるため、外国から経済制裁を受けていてこの地震という災害に追い込まれた中で、外国に支援を求めても各国が素直に応じるかどうか分からない。それでも国連は緊急支援金として7億5千万円を送ることを決めた。評判の良くないアメリカのトランプ大統領も直ちに緊急支援金を送ることを宣言した。
バンコックで崩壊した137mの高層ビルについてもあまり芳しくない話が流れてくる。その施工は、中国国営の建設会社が受注したビルで、同社にとっては海外で初めて請け負った超高層建築だった。完成後はタイ政府関係の施設が入居する予定で、2020年から工事が始まり現在30%程度の進捗状況だった。しかし、これらの情報は、SNSアカウントからまもなく削除されたという。こんな耐震性の低い安普請のビル建設に関わったとの噂が広まっては、中国建設業界にとっては極めて由々しいことで、慌ててブレーキを掛けたのだろう。
ミヤンマーはもちろん、タイでも大勢の犠牲者が生まれたようだが、ミヤンマーの政治事情のせいで、詳細が判明するのはかなり時間が経ってからのことだろう。今日午後3時時点では、軍の発表によると死者が1,022人、負傷者2,376人だそうだが、バンコックの犠牲者も合わせると遥かに超えていると見られる。
1971年に初めて当時のビルマを訪れてから、20世紀中に30回近く訪れている。戦友会の慰霊団のお供で何度もミヤンマーを訪れ、ミヤンマーの人々とも親しくお付き合いしていた。特に彼らの国民性というか、性格的に優しく人柄が親しみやすく毎年訪緬するのが待ち遠しいくらいだった。今では親しかった人も大分亡くなりお付き合いも途絶えてしまったが、元気な人たちはこの地震にどうしているだろうと気がかりである。大好きなミヤンマーの1日も早い復興を願っている。