セルビアの首都ベオグラードにいる友人山崎洋氏から12日にメールを送ってもらったが、それには15日に学生デモに交じり野党が国会内へ突入するようだと書かれていた。彼が案じていた通り、実際15日に首都で反政府デモが行われ、10万7千人が参加したと伝えられ、テレビ画面で観ると国会内では発煙筒までたかれ、議場内では傘で防止しているような光景も見られた。議場内は煙が咽んでいるようだった。そもそもの原因となったのは、昨年11月に中国政府の提唱する「一帯一路」路線に基づく中国企業による駅の杜撰な改修工事が行われ、屋根が崩落して15人が死亡したことが原因のようである。これは親中国路線を歩むブチッチ政権が、中国企業に改修工事を依頼したことによって事故につながったと見られたからである。
抗議を主導する学生らの活動は、3カ月以上も続いており、この間にブチッチ首相は辞任を表明したが、圧力には屈しないし、街頭デモによって国のルールを決めさせるようなことはしないと強気な姿勢を貫いている。
どこの国にも諍いはあるものだが、中国企業による手抜き工事によって死者が出たことが、中国に対する反感となり、それが親中国路線を走るブチッチ政権への反発となったようだ。
一方、国内でも石破首相の商品券配布問題のように、お詫びを繰り返しながらも法律には反しないと弁解しているが、常識的に考えても今裏金問題など微妙な時にこういう違法すれすれの事象をやること自体、誰が考えてもおかしいと思う。その点でこれからも当分の間首相は追求されるだろう。
ところで、いま全国のかなりの大小自治体で、首長選が行われている。昨日投開票された千葉県知事選が勝負は別にして注目されていた。それは現職知事を含む4人の立候補者の内、とかくの噂のある2人が立候補したからである。ひとりは「NHKから国民を守る」立花孝志代表であり、昨日選挙外の霞が関で演説の休みの間に暴漢に襲われケガをした人物である。もうひとりはこれも政治団体「つばさの党」黒川敦彦代表である。黒川氏は、昨年の東京都知事選で小池候補の後を追いながら選挙妨害のような行為をして、選挙違反に問われたような政治を真面目に捉えていない人物である。いずれも泡沫候補である。戦前から予想されていたように、これという対抗馬がおらず、現職の当選が確実視されていた。
その結果投票率は懸念されていたように35.7%で4年前の45.03%を9.33%も下回るような結果となった。近年は選挙における若者の投票率が低下傾向にある、今回も惨めな結果となったが、選挙権行使の年齢を下げるばかりでなく、もっと選挙に対する関心を高め、投票所に足を運ぶことを考えないと似たような次元の低い選挙が展開されるようになるだろう。
もうひとつの地方選挙の例を挙げておこう。それは千葉知事選・千葉市長選と同じ昨日行われた東京都武蔵村山市長選の結果である。現職に対抗して新人が立候補したが、その候補者の名前が何と「AIメイヤー4号」という選挙民を愚弄したような候補者だった。案の定シラケ切った選挙は、投票率が過去最低の22.15%で11年前の前回の32.33%から実に10.18%も下落した。自治省を含めて自治体でもまともな選挙が実施されるよう対策を練るべき時ではないだろうか。