6511.2025年3月11日(火) 日本郵便の顧客無視の値上げと手抜き

 14年前の今日、あの東日本大震災に襲われた。今日の朝刊一面に政府広報として復興庁より、「東日本大震災で犠牲になられた方々への追悼をお願いします」と告知されたので、正に14:46に14年前と同じ机を前に起立して追悼した。関連死を合わせて死者は22,228人、今なお行方が知れない人が2,520人もいるという。この大震災は、津波による犠牲者が多いこともさることながら、世界に衝撃を与えたのは福島原発の放射能漏れである。原発の管理体制が以前にも増して厳しくなるのは致し方あるまい。東電は政府の管理下に置かれ、手を抜く暇もない。それでも時間が経過するにつれ、厳しい管理体制が少しずつ緩んでくるのは、仕方のないことなのだろうか。原発が設置された地元でも、原発の危険は承知し恐れながらも濡れ手に泡の補助金をもらうために表面上は、原発設置にオーケーサインを出す。その悩みが理解出来ない都会にいる政治家は、積極的に原発にゴーサインを出す。いずれ、原発を廃止するか、継続するのか、決めなければならない時が来る。

 さて、日本郵便に順法精神が欠けていることが問題になっている。日本郵便は一応民間企業ということになっているが、以前は郵政省の管轄下にあった公益事業だった。それが、2005年小泉内閣の下で郵政民営化に舵を切り、官営から民営になった。事業は競争に晒されサービスも良くなると期待された。こうなると当然顧客へのサービスが向上し、事業も競争に晒され値も安く提供されると誰しも思ったものである。しかし、蓋を開けてみればそうは問屋が卸さなかった。

 あれから20年が経った現在、当の郵政事業はどうなっただろうか。新聞に叩かれているように郵便物などの配送車の運転手に対する法廷の点呼が適切に行われていなかったことが分かった。しかも郵政事業本体のサービスが必ずしも顧客の期待に応えるものではない。最近の郵便物の価格の値上げはすさまじいばかりである。昨年10月から郵便物の値段が一斉に値上げされた。ハガキ代が1枚63円だったものが、85円に値上げされ、定形郵便物が1通84円から110円に値上げされた。ざっと3割方の値上げである。郵便物は日本郵政以外では取り扱っておらず、値上げに反対でも他の手段を使うわけにはいかない。

 そして最近気が付いたことであるが、郵便局の営業時間中に1時間の昼休み時間を導入したことである。日本郵政も堂々とPRするのが、憚られたのか、この休憩時間の導入を全国的にPRすることをしなかった。全国の各郵便局が独自に決めた時間帯を導入したためにこんな不便な事態を起こしている。同じ東京都目黒区内の郵便局でも11:30~12:30と、13:00~14:00に営業を停止しているのが実態である。他の時間帯に休んでいる局もあるかも知れない。顧客は戸惑うばかりである。とにかく入口が閉ざされ、顧客は1時間もの間どうやって過ごすのか。これが日本郵政の仕事場なのである。郵政民営化によりサービスは向上し、競争原理の導入により値上げも簡単にはしないと公言していたが、今になって真っ赤なウソだったことが分かった。銀行のように職員の交代制で昼休みをやりくり出来ないのか。これが世間知らずの政治家の考えたことであり、やることである。

2025年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com