このほどNPO「知的生産の技術研究会(略称:知研)」の会員仲間たちが、新しい雑誌を発行したということだったので、取り敢えず30冊ほど注文して送ってもらった。元々この研究会の名称は、民俗学者でベストセラー「知的生産の技術」を書かれた故梅棹忠夫・京都大学名誉教授から、会の立ち上げを承認してもらい、4年前に亡くなられた八木哲郎元会長が終始献身的に会を主導、運営に携わって来られた。私も八木会長にお声をかけてもらい会員となって60年近くになる。その間機関誌には毎号と言っても好いくらい拙稿を書いてきた。東洋経済新報社から発行された「知の現場」には、私も共著者として名を連ねたこともある。今度創刊された雑誌名は「イコール」と言い、副題として「アクティブ・シニア革命」と名付けられた。一応季刊誌として発行されたようだ。現在は広告ひとつ掲載していないので、経営的に苦しいと思い、どうやって発行し続けるのかが大きな課題だと思う。かつてのように会員として活動していたころなら、積極的に起ち上げから参加するところだが、健康上や、会合の場所などの問題から創刊号には関われず、拙稿「海外の旅で臨場感を悟れ!」を寄稿するだけで済ませてもらった。
手に取ってみると雑誌のイメージや中身のデザインなどが新鮮な感じである。編集責任者は知研理事長の久恒啓一・多摩大学名誉教授で昔からよく存じ上げている。久恒理事長は「図解」の開発者で、図解に関する多くの著書を出しておられる。この創刊号にもかなり「図解」が見られる。急に発行した雑誌の注文分を久恒氏がわざわざ4日に自由が丘まで届けてくれるということで、今後の方針などについてじっくり話を伺うつもりだった。ところが、体調が大分悪くなり、急遽予定をキャンセルしてもらったので、残念ながらその機会を失してしまった。
副題に銘打たれたように、人生百年時代を迎えて高齢者にもやる気と学ぶ機会を作り、充実した余生を送ってもらいたいとの願いから「アクティブ・シニア」層に活動の場を見つけてもらい、活躍して欲しいと願ってこのような立派な雑誌を創刊したのだ。私も期待に応えてこれから問題を提案しながら、自分自身でも執筆し寄稿していきたいと考えている。
全般的に久恒流の図解が散りばめられていて、懐かしい気もする。創刊号に寄稿している人たちは、自分の活動について堂々と披歴しているが、高齢者を対象にしているだけに、年齢が書かれている全寄稿者23名を見てみると最年少者が53歳で、最年長者が何と私の86歳で、平均年齢がちょうど70歳である。アクティブなシニアということでもあり、全体として人生100年までまだ30年もあり、有能な人たちばかりなのでその成果が期待される。私も70歳の若手に負けずに成果を上げて行きたい。
余生にまた新たな目標が出来たというべきであろう。自分自身腹に納めている上梓は、まだ2作品ばかりある。何とかこれを世に出すことであり、毎日書き続けているこのブログを100歳近くまで継続して書き続けて連続1万回を達成することが新たな夢となった。
私の好きな言葉、上杉鷹山の「成せばなる。成らぬは人の成さぬなりけり」にあやかり、何とか「成せばなる」としたいものである。