今朝起きたら雨は降っていたが、昨日来懸念されていた積雪はなく、寒い中で雨がしとしと降っていた。雨空を気にしながら妻は友人と約束していた雪の箱根へ出かけた。
さて、相変わらず地球上をトランプ旋風が暴れ回っている。地球温暖化なんてまったく無視したトランプ旋風は、昨日首脳会談でこじれたゼレンスキー大統領に対してウクライナへの軍事支援を一時的に停止すると発表した。ウクライナにとってアメリカの支援が得られなければ、戦争を継続していくことは不可能である。トランプ大統領は、自分たちの援助で国を維持出来ているのに、感謝の言葉がないとまで口汚く非難した。トランプ旋風は、「ゼレンスキーはアメリカの後ろ盾がある限り平和が訪れることを望んでいない」と、悪意を込めて解釈する有様である。EU各国は、ウクライナを支援すると結束を固めたようだが、ほくそ笑んでいるのはロシアだけで、今後優位になった現状をどう利用して立ち回るのか、予断を許さない。
引き続き、トランプ旋風は貿易相手国への攻撃的猛威を振るっている。すでに事前警告していたメキシコ、カナダへの25%の関税を課すことと、中国への追加関税としてこれまでの10%を20%に引き上げたことである。こう一気に畳みかけられたのでは堪ったものではない。メキシコ、カナダとアメリカの北米3か国はこれまで関税を互いに削減する自由貿易圏を形成していたが、一方的にアメリカが高関税を課すことで自由貿易体制を揺るがしかねない。懸念されたように、メキシコ、カナダは報復関税を実施すると公表し、同時に中国もアメリカからの農産物に最大15%の報復関税をかけると発表した。貿易摩擦が激化すれば、今後世界経済を停滞させかねないことが懸念される。
トランプ旋風は日本も避けて通らず、鉄鋼と自動車への追加関税を日本に伝えて来た。更に日本が円安通貨安定策を取っているとして一方的に日本の金融市場に牽制球を送ったが、こんなことは円安が進んだ時の日本の慌てぶりを知れば、分かりそうなものだ。早速加藤勝信財務相が断じて通貨安定策はとっていないと反論していた。
わがまま勝手なトランプ旋風はいつまで吹きまくるのだろうか。これから4年もの間こう強引に吹き回られたのでは、世界経済も停滞し、劣化するであろう。
それにしてもバンス副大統領以下アメリカの政界トップクラスの勝手な言動には、世界中が迷惑を被っている。大統領の身勝手さが、同盟国をはじめ多くの国々に迷惑をかけている行為に対してアメリカ国内から反対の声がまったく現れないことがむしろ不思議である。4年間このまま行くのか、或いは良識の声が生まれてトランプ大統領の行動を諫める事態が出てくるのか、期待を込めて見守るしかない。
今朝上下両院合同会議の場で施政方針演説を行ったトランプ大統領をテレビで観ていると、大統領就任84日間で過去の大統領が4年乃至8年間に行った成果以上のものを成し遂げたと、大統領の議会演説としては近代史上最長の100分間を使って自慢気にぶちまけた。大統領の演説中にブーイングをした民主党議員に対してジョンソン下院議長は、秩序を乱していると直ちに退場を命じる案配である。そもそも議長が大統領の演説に拍手を送るなんてあまり公平とも思えない。こんなところにもアメリカの民主主義が劣化し、崩壊しつつある姿を見ているようだ。
まぁアメリカ政界の恥部を見ることが多くなった。世界がこんな好い加減な国に振り回されるのだけは,御免被りたい。