6502.2025年3月2日(日) 両首脳の喧嘩仲直りは出来るだろうか。

 3月弥生を迎えてから庭の白梅も見事に開花して今まさに満開である。見栄えも好い。このところ連日のように野鳥がやって来て、蕾をあさっている。昨日だけでも百舌鳥、シジュウガラ、メジロ、ウグイスなどが飛来してくれたのは、嬉しいことではあるが、昨年もそうだったようにウグイスは存在感を示す「ホーホケキョ」の鳴き声がさっぱり聞かれなくなった。かつてはかなり賑やかに美声を聞かせてもらったが、近年はあまり鳴かなくなった。環境が野鳥たちにとって好ましくなくなったのだろうか、やはり寂しいものである。

 ついては、昨日のトランプ大統領とゼレンスキー大統領のドラマチックな口論は、世界中に大きな衝撃を与えた。卑しくも平素より民主主義国家の牙城と自称しているアメリカの代表者が、かくも非常識で子どもじみた人物で他国の大統領を口汚く罵るとは、アメリカ人にとっても思いも寄らなかったのではないだろうか。その日ワシントンを発ったゼレンスキー大統領は、その後イギリスに立ち寄り、スターマー首相と会談し、イギリスはウクライナの味方であると慰められていた。他の西欧諸国でもほとんどゼレンスキー擁護派である。

 この決裂した首脳会談について、アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」社説では、ゼレンスキー大統領に対するトランプ大統領の振る舞いは、映画「ゴッドファーザー」の主人公マフィアのボスだと批判した。トランプ氏のウクライナ軽視は、ロシアの脅威に対する「甘さの表れ」だと指摘し、「プーチン大統領にはお世辞を言うのではなく、ゼレンスキー氏に取ったような無礼な態度で接するべきだ」との苦言を呈している。

 流石にトランプ氏称賛一辺倒の共和党内部にも批判的な意見が出ている。例えば、共和党内の穏健派であるマカウスキ上院議員は、「政権は友好国から離れ、ロシアのプーチン大統領を受け入れようとしているようだ。吐き気がする」とXに投稿している。

 一方で笑いの止まらないのが、プーチン大統領である。メディア報道でも侵略者をこれ以上利するような状況に陥らせてはいけないと警戒している。トランプ氏とゼレンスキー氏は頭を冷やして協議の席に戻ってもらいたいという声が強い。

 そもそも口論のきっかけとなったのは、同席したバンス副大統領が、和平に向けた「外交」の重要性を強調したが、ゼレンスキー氏はロシアのプーチン大統領が停戦合意を破って2022年に侵攻したことを挙げ、「あなたが話しているのはどんな『外交』ですか?」と聞いた。これに対して大統領同様に傲慢な副大統領は「失礼ながら、大統領執務室に来て、米国メディアの前でこの件を訴えようとするのは無礼だ。(トランプ)大統領に感謝を示していない」と非難した。更に「あなたがしていることは、この国に対して非常に失礼なことだ。あなたはもっと感謝しなければならない」などとお仕着せがましく反論した。これが、激論に火に油を注いだ形になった。

 以前からトランプ氏の言動には、相手の言い分や立場を配慮しないところがあったが、今あからさまに交渉相手国の大統領を激しく糾弾するとは、大国大統領のやるべき言動ではない。ゼレンスキー氏は、袂を分ったわけではなく、再び交渉の席に就きたいと述べたが、下手に出ることを好まないトランプ大統領が、再びよりを戻すことがあるだろうか。

2025年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com