6497.2025年2月25日(火) 大学入学試験シーズンに想う。

 12日に東京医療センターで胃カメラを撮ってもらい、今日その結果について担当医師から説明があるということで、妻とともに医療センターへ出かけた。胃カメラで映った画像をずっと見ながら説明を受けたが、胃、食道、十二指腸、小腸などはきれいで何の影もなく医師はこれという症状は見当たらず、お腹が痛むのは、ストレスとか、その時に別の原因で痛むと思うので、さほど心配することはない。もし、痛むような場合はそれに応じて痛み止めの薬を服用したら良いので、かかりつけの医師とよく相談して欲しいという結論で、大事にならず、ホッとしている。幸い一昨日辺りまで夜になるとお腹が痛んでいたが、昨日からは落ち着いている。明日早速報告がてらかかりつけの森内科へ行こうと思っている。

 さて、一昨日投開票されたドイツの総選挙の結果がはっきりした。メルケル前首相が所属した最大野党会派の中道右派「キリスト教民主・社会同盟」が第1党となり、反移民・難民を訴える右翼「ドイツのための選択肢(AfD)」が前回の2倍票を獲得して第2党へ躍進した。1位の「キリスト教民主・社会同盟」は、政権復帰に向け連立交渉を進めるが、第2位となったAfD の参加は求めないようだ。 

 ショルツ首相が率いている中道左派「社会民主党(SPD)」は、これまでで最低の得票率で、歴史的な大敗を喫した。これからドイツが、右翼化の波に浚われることなく、アメリカなぞにとやかく言われない独自の政策を貫かれるよう期待している。

 この選挙でAfDの躍進以外にも驚いたことはある。 それは、投票率が随分高かったことである。何と82.5%というから俄かには信じられない。それほど国民の関心が高かったということになるのだろう。因みに日本では、8年前より投票権が18歳に引き下げられたが、あまり投票率の向上には役立っていないようだ。実際直近の国政選挙の投票率を見てみると、2021年の衆議院選では、55.93%、22年の参議院選では52.05%だった。ドイツ国民には随分差をつけられた。一気に向上させるのは、難しいにしても少しでもこの投票率を向上させるよう日本の国民は心しなければいけないと思う。特に、若い世代の政治的無関心が少々気がかりである。

 ところで、今や入学試験シーズンの真っ最中であるが、今日から国公立大学2次試験が実施されている。70年近くも昔の我々の時代を思うと感慨無量である。当時の国立大学受験では、3月1日に筆記試験が行われたと思う。それが入学試験制度の改正とともに、1月中旬に共通テストがあり、今日から前期日程として2次試験が始まった。自分自身の経験上、大学受験のような熾烈な試験と受験勉強は、経験すること自体に意義はあるとは言え、将来的にそれほど役立つことはないように思っている。大学で学生たちは、アカデミックな勉強はやるのだろうが、社会的な勉強にはあまり熱心なように思えない。社会的な問題に直面しても大学生たちの出番はほとんどないようだし、我々が熱中した60年安保闘争のような社会的にインパクトを与えるような活動とはかなり距離があるようだ。

 その大学生たちが、今関心を持っているのは、東大をはじめとする多くの大学の授業料の値上げである。国立の東大で来年度から授業料を年約11万円も値上げすることを決定した。中央大学では、来年度から学費を毎年2%(約2~3万円)値上げすると発表した。石破政権は「教育無償化」、「負担軽減」を謳っていて、今も高校までの無償化について与野党の話し合いを進めているが、大学の授業料については一切話がないようだ。この辺りの燻った教育予算の使い方について明確にして欲しい。今年度の教育予算(文教費)は、総額4.06兆円であるが、一方で国防のためと称する防衛費予算は、7.95兆円にまで膨らまされている。教育費のほぼ2倍である。まさか学生の教育より国の軍事防衛費の方が大事だとは言わないだろう。

2025年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com