お隣の韓国で昨年12月初め以来、尹錫悦大統領の非常戒厳令発令が大きな問題となり、その後大統領は昨日収監されたが、今朝未明合同捜査本部は内乱を首謀したとの容疑で大統領を逮捕した。現職大統領が逮捕されたのは、韓国憲政史上初めてのことである。これまで大統領退任後の逮捕者を含めれば6人目である。歴代20人の大統領の内、6人も逮捕されるとは聊か異常ではないかと思うくらいである。いずれにせよ国のトップの行き着く先としてはあまり名誉なことではない。不正資金疑惑で検察から事情聴取を受け、高台から飛び降り自殺した廬武鉉大統領のような大統領もいる。この背景には、大統領の強大な権限が利権を生みやすいことが挙げられている。それにしてもこの1か月以上は、この非常戒厳令問題で韓国内は上を下への大騒ぎで、国内政治もストップし、国内も分裂した状況にある。世界の動きがスピード化している時代にトップ政治を停滞させても国にとってはプラスにならない。1日も早い解決を他人事ながら望んでいる。
さて、大相撲初場所も今日は中日である。最近はテレビでもほとんど毎日のように観ているが、偶々今年が現在の日本相撲協会の前身である財団法人大日本相撲協会が誕生してちょうど100年になる。現在の両国新国技館が開館してからも40年になる。両国国技館で相撲を見たことはないが、その前の蔵前国技館では1度だけ観戦したことがある。特に今も印象に残っているのは、京都市内の中学を卒業した直後に、友人らと大阪府立体育館で春場所を2度も観戦したことである。2度目の千秋楽には、優勝した大関三根山が優勝パレードに出かける直前に三根山と握手を交わす機会があり、それが今も忘れられない。
今場所は3年半に亘り一人横綱として頑張っていた照ノ富士が、一昨日引退することを表明した。ケガのため大関から序二段まで番付を落としながら、再び舞い戻り横綱にまで昇進したのは本人の努力によるものであるが、見事なものである。惜しいことに膝のケガと糖尿病に悩まされ、身を退くことを決断した。優勝は実に10回を数える。
モンゴル出身力士の照ノ富士に続いて、次の横綱を狙っている大関豊昇龍もモンゴル出身である。その豊昇龍の叔父でモンゴル出身最初の横綱となった朝昇龍も、25回優勝を飾っている。モンゴル出身力士が日本の国技である相撲界で、日本の力士を差し置いて活躍している。実際現在42人いる幕内力士の内16人が外国人力士で、モンゴル人はその半数8人を占める。これまでにモンゴル出身力士は、最多優勝45回を誇る白鵬をはじめとして5人もの横綱を輩出している。今やモンゴル出身力士を抜きにしては、相撲界も成り立たないのではないだろうか。
まだ初場所は前半戦が終わったばかりで、明日から後半戦に入る。先場所初優勝を成し遂げた大関琴櫻が、横綱へ一歩踏み出すかと期待されながらも大きく取りこぼし、今日まで3勝5敗で、横綱を狙っている大関豊昇龍も6勝2敗で、優勝と綱取りはどうなるだろうか。後半戦を楽しみにしたい。