今日は「成人の日」である。3年前の2022年4月1日から民法が改正され、この日から成年年齢が20歳から18歳に変更となり、18歳と19歳の若者は、成人となった。2歳も若返ったからと言って、世界の大勢は成年とは18歳以上が主流なので、それほど驚くことではない。
明治以来約140年間に亘り20歳未満は大人とは見られていなかったが、それでも公職選挙法では、選挙権の年齢、憲法改正国民投票の投票権を18歳と定めて来た。その延長線上で民法の改正によって、成人の概念も18歳に引き下げられたのである。ただ、一般的な理解としては、成人となれば、大人として扱われ、大人と同じように何でも出来ると考えがちだが、これまでと同じように喫煙、飲酒と、競馬などの公営競技に関わる年齢は、健康面の影響や、青少年保護の建前から今まで通り20歳以上という制約は残る。また、女性の結婚最年少年齢が2年引き上げられ、これまでの16歳から18歳に変わって男子と同じになった。それでも依然として成人式は20歳にならないと招待もなく、参加出来ないようだ。まだ、成人と成人式のイコールはまだまだのようである。
近年の若者たちは、我々の時代より性格的に二極分離が大きいように思っている。真面目な青年らは、堅実な学びや、仕事などへ気持ちを集中させている一方で、派手な装いで勉学などより遊びに熱中している輩が目立っている。それは成人式の派手な衣装やお化粧などを見ても、目立ちたがり屋が増えた時代の風潮が大いに影響しているものと思う。
孫娘のひとりが、今年成人式を迎えた。すでに成人式を済ませた孫が2人、来年以降に成人式を迎える孫も2人いる。彼らが、健康で自分の願望を果たせる生活を送ってもらいたいと願っている。
振り返って、自分自身残念ながら66年前の成人式には出席出来なかった。当時は浪人生活2年目を送っており、2回も失敗した大学受験を目の前にしてとてもそれどころではなかった。考えてみれば、公式行事で参加出来るものを欠席したのは、成人式が唯一無二である。公職選挙法に基づく選挙はすべて投票所に足を運んでいる。
さて、今日「成人の日」らしく、高校サッカー全国大会決勝戦と大学ラグビー決勝戦が行われた。高校サッカーの決勝戦、流経大柏高対前橋育英高戦が国立競技場で行われたが、試合では勝負がつかず、PK戦で前橋育英高が2度目の優勝を飾った。驚いたことにはスタジアムが満員で5万8千人余の観衆が詰めかけた。昨年の決勝戦も5万6千余人だったというから、サッカーブームも半端ではないと感じた。全国大学ラグビー決勝戦は、帝京大と早稲田大の間で争われ、帝京大が33対15で早稲田を下し、4連覇を飾った。この試合はラグビーのメッカ・秩父宮ラグビー場で行われ、これもほぼ満員に近かったが、高校サッカーほどではなく、この様子では、将来的に高校サッカーが夏の甲子園高校野球大会の人気を追い抜いてしまうかも知れない。技術的には、Jリーグにはとても及ばないが、若さと勝利に向かうひたむきさがプロとは大分違う。気になったのは、中々の好試合だったが、PK戦でも中々決着が付かず、その盛り上がったPK戦の最中にCMで一部観られなかったことである。いくらCMとは言え、この視聴者無視の風潮は何とかならないものだろうか。