6437.2024年12月27日(金) 増え続ける国家予算と国の借金

 このところ東京都内や隣接する首都圏都市でやたらに住宅火災が起きている。こんなに毎日連続して火災が発生し、多くの住民が死亡するなんてことはこれまでかったと思う。火災の原因は、最近雨が降らず空気が乾燥し切っていることが大きいように思う。

 実際東京消防庁の報告によると、都内で11月中に発生した住宅火災による死者は13人に上り、36年ぶりの多さだそうだ。近年は地震に伴う火災の発生が大きな被害を及ぼしていることもあるが、一戸建ての木造住宅の火災も目立つようになった。その原因は電気ストーブに可燃物が接触して燃え広がり大きな火災になるのと、タバコの火の不始末によるものが多いようだ。しかもタバコによる火災で亡くなった人の約6割が高齢者だという。恐らく長年嗜んできたタバコを先行き短い余命を考えると今更止める気にはならないのだろう。

 都内で今年住宅火災によって亡くなった人は過去10年間で最多の72人である。そのほとんどが密集した住宅から発生した火災であるが、そうではない我が家でも十分気を付ける必要があると思う。

 さて、来年度一般会計予算案が、今日臨時閣議で決定された。過去最大規模となった。3年連続で歳出総額が110兆円を超え、来年度は115兆5千億円となった。大学経済学部に入学した1959年に「経済学」の授業で、その年の一般会計予算が1兆4千億円だということを知った。来年度歳出予算に比べれば、僅かその1.2%にしか過ぎない。国家予算も随分巨大化したものである。年々歳出は増え続けているが、特に高齢化社会の到来により医療や、年金などの社会保障費が膨らみ39兆円超となり歳出項目の中でも圧倒的に多い。更にアメリカから言われるまま兵器やミサイル関連費を購入し防衛費に8兆6百億円を投入する。しかも具体的な使途が不明なものが多い。この辺りをメディアはもっと追求すべきではないかと思う。これも以前には予算の1%、つまり1兆円以内に納めるとの申し合わせらしきものがあったが、今では誰も口外しない間に雪ダルマ式に膨らんでいる。更に毎年投入する地方交付税交付金が実に19兆円余も計上されている。税収の見積もりは、70兆円超で、当然不足分は借金ということになり、財源の1/4を国債に頼ることになる。

 ここで毎年気になるのは、国家財政のうち、これまでの国債発行に伴う累積債務は、実に1,300兆円を超えることになる。一時は、このまま借金が増え続けたら国がデフォルトになるとの警戒心から財政収支のバランスを取るべく財政再建への真剣な取り組み、プライマリーバランスが議論されたことがあったが、最近ほとんどその議論は聞かれなくなった。どうしてだろうか。借金が出来るうちは、国力が残っているということで問題ないとでも考えたのだろう。金融専門家の考えていることが、よく理解出来ない。

2024年12月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com