6405.2024年11月25日(月) 「闇バイト」とスマホの関係性

 今年8月以降、頻繁に「闇バイト」なる犯罪が横行している。不思議なことにほとんどその犯罪は関東エリアで発生している。そもそも「闇バイト」とは何を意味するのか。少々曖昧な表現であるが、脅迫、詐欺、窃盗、暴行、殺人など広範囲の犯罪である。SNS経由で「高額な報酬」、「違法性がない」、「簡単」、「即金支払い」など甘い文句に乗せられ、使い捨てされる犯罪行為の実行役や支援役の募集広告に乗っかってしまったケースである。

 「バイト」というあまり悪いイメージが湧かない言葉と「高額支給」が使われているため、若者が簡単に気軽にこの悪の道に足を踏み入れるケースが見られる。これにはスマホに熱が入る若者にSNSやネット掲示板などを通して「犯罪」希望者を募集し、あまり罪の意識を考えない若者が安易にその口車に乗ってしまうようだ。昨日の朝日新聞の投稿欄にももっと悪質な犯罪だとはっきり印象づける名前に変えた方が良いと提案があったくらいである。

 この最近の「闇バイト」報道にそそのかされたわけでもないが、我が家でも高齢者夫婦2人だけの世帯ということもあり、彼らの狙いやすいターゲットに入らないわけではないので、この機会にセキュリティ会社と契約して、犯罪防止をしようということになり、今日セキュリティ会社の調査員に来宅してもらい説明を受けた。家の中、特に出入口を調べていくつか防犯上の注意を受けた。界隈にはあまり暗い箇所や隠れるような場所もないし、隣家とも適度な距離でもあり、戸締りさえキチンとしておけば、それほど心配することもないと思っているが、万一のことがあれば大変なので、話を進めて契約することにした。

 この「闇バイト」は、そもそもSNSに熱中する若者がターゲットになっているが、外国でも広範にスマホでSNSにのめりこんだ若者が問題を起こすケースが目立つようになったという。その1例として、今年9月にオーストラリア政府が、SNSの内容の一部禁止を法令化しようと動き出した。運営企業にアカウント作成の際、年齢を厳格に確認させるというもので、法案では16歳未満の若者に、TikTokやインスタグラム、X(旧ツィッター)を禁止するというものである。今日本でも16歳の若者がスマホとのやり取りに費やす時間は1日平均約6時間半と言われ、このままだと将来的にも目を傷め、健康を損ない、物事をじっくり考える習慣がつかず、読書をする時間もないまま、思考力を養うこともなくなる。

 Xは、「世界的な削除要請は、自由でオープンなインターネットの原則に反し、表現の自由を脅かす」と抵抗しているらしい。オーストラリア政府の決断が、今後日本にも及んで来る可能性は考えられる。

 結局スマホが流行り出したころに、若者や子どもたちにスマホの使い方や、効果、影響を教えることなく、自然に彼らの手に器材が入ったことに問題があると思う。いずれ日本政府も何らかの決断をする時が訪れると思う。何でもものを簡単に入手できるのは、そう容易いことではない。若者ばかりでなく、大人もその辺りは充分考える必要があると思う。

2024年11月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com