6403.2024年11月23日(土) 「103万円の壁」引き上げの実効果は?

 国民民主党が先の総選挙で大きく議席を伸ばして強気に、政府与党に対して党の公約のひとつ「所得倍増計画の実現」を迫り、これを超えると所得税がかかる年収の最低ライン「103万円の壁」の引き上げを与党に強く求め、与党も勢力減退の隙を突かれた感じで歩み寄り、自民、公明、国民民主の3党による「3人4脚」により、その実現へ向けて合意した。

 しかしながら、話題となった「103万円の壁」について連日のようにテレビニュースや報道番組で解説されているが、中々理解し難い。世俗的な話題を取り上げる大衆誌「週刊新潮」ですら今週号に、「『103万円の壁』完全解説」との特集記事を組んでいる有様である。そのうえ課税ラインを引き上げるとの風潮に、知事ら各地方自治体が地方への納税が減ることにより自治体には受け入れ難く、国が負担すべきであるとの国と自治体の税負担論争が起きている状態である。

 それでも国民にとっては、依然として「103万円の壁」を引き上げるとしても、まだ引き上げラインがいくらになるかは分からず、この制度自体も充分分からないまま推移している案配である。それにつけても玉木党代表が不倫事件を起こしながら、これという責任も取らずに、これ一点にのみ集中して自民党に圧力をかけ、より多数派の立憲民主党より以上に国会で活動しているかの印象は、長年過半数を制していた与党へ今後警戒感を持たせることだろう。

 上記の「103万円の壁」を採り入れ政府は、物価高対策などを柱とする総合経済対策を決定した。今年度補正予算案を28日招集の臨時国会に提出し、成立を目指すが、国民民主党の賛成を得て成立させるだろう。連立内閣には加わらないが、以降国民民主党は是々非々で与党に近い対応を進めることだろう。

 この点では、野党第1党の立憲民主党が遅れを取ってしまった感があるが、これだと次の選挙で多少とも国民に迫られる可能性がある。野田代表は増収について如何なる手を打つのか。別の意味で興味深い。

 さて、少々話が逸れるが、伝統の第101回ラグビー早慶戦が今日秩父宮ラグビー場で行われた。57―3で慶應は早稲田に完敗だった。早稲田は対抗戦全勝で来週日曜日の早明戦に勝てば6年ぶりに関東大学対抗戦の優勝を飾ることになる。早稲田ラグビー部は強豪高校からスカウトして慶應に比べて段違いに力を付けている。他にも強豪の大学では、優秀な高校生を早めにスカウトして戦力を充実させている。その点慶應は比較的レベルの高い付属の慶應高校の卒業生を入部させて力を付けているが、中々他の強豪大学の推薦入学制には叶わない。

 ラグビー早慶戦が今日「勤労感謝の日」に行われるようになったのは、開催日を決定する参考に当時の天候記録を遡って調べた結果、最も晴天の日が多いのが今日11月23日だった。爾来早慶戦が降雨の中で行われたことはない。「勤労感謝の日」はラグビー早慶戦の日と覚えているが、母校慶應があまりパッとしないので、近年どうもあまり気持ちが入らない。

2024年11月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com