待ち焦がれていた今シーズンのMLBナショナル・リーグ最優秀選手賞(MVP)の発表が今日行われ、予想通りロスアンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の受賞が決定した。2年連続で3度目の受賞である。いずれも満票によるもので、大谷選手にとってもすべて初ものづくめである。両リーグにおける受賞、指名打者(DH)としての受賞は大リーグ史上初めてである。今日の夕刊は一面ほとんどこの大谷選手の受賞と活躍ぶりで埋まっている。
昨年シーズン・オフに右肘を手術したために、今年は二刀流ではなく打者に専念した。投手として登場することがなく打撃に専念出来て、結果的に本塁打王、打点王、そして打率は2位で3冠王一歩手前だった。その他に記憶に残る史上初めての54本塁打と59盗塁をやってのけ、メジャーリーガーとしてシーズン中は「50―50」を成し遂げた唯一無二の選手と称賛された。人柄も申し分ないようで、特に少年野球ファンにとっては、輝き続けた憧れの選手だった。
偶々今日は、11月22日・1122(イイフウフ)「良い夫婦」の日であるが、仲睦まじい大谷選手夫妻は今年の良い夫婦の1位にランクアップされているほどである。国内外に暗いニュースが相次いだ中で、大谷翔平選手の活躍が闇の中に一筋の光を射してくれたと思わせる1年だったような気がしている。来シーズンの活躍も大いに期待したいと思う。
さて、国内外にあまりパッとしたニュースがない今年も、残り少なくなってきたが、とりわけ最近はウクライナ戦線が激しくなった。特に、残り在任期間が2か月となりレームダック状態のバイデン大統領が、これまで行わなかったウクライナへ対して米軍支給の兵器の使用を認めたことから、ウクライナはアメリカ製長距離ミサイル「ATACMS」を発射した。更にイギリス製長距離ミサイル「ストームシャドー」をロシア領内の軍事目標を初めて攻撃した。ロシアも仕返しに昨日ミサイルICBMをウクライナ領内へ発射したと言われている。ロシア政府は核兵器ICBMではないと否定しているが、核使用の壁を引き下げ、核による脅しを強めている。プーチン大統領は、自らの行動によって侵略を行ったウクライナ戦線が、NATO諸国とロシアの戦いになったと身勝手なことを述べた。
一方、パレスチナ・ガザ地区に関しては、次期アメリカ大統領に先鋭的なトランプ前大統領が復帰することを見越して、イスラエルのネタニヤフ首相がアラブ諸国に対してより挑戦的となり、すでにイランへ空爆を行った。何といってもネタニヤフにとっては、今後背後からトランプ氏が後押ししてくれることが心強いのだ。
そのネタニヤフ首相らに対して戦争犯罪や、人道に対する犯罪の疑いで国際刑事裁判所(ICC)が、逮捕状を出した。すでにロシアのプーチン大統領にも逮捕状は出ているが、同盟国以外の国へは訪れないので、逮捕される可能性は薄い。加えて、イスラエルは、ICCに加盟していないので、例え逮捕状が出されてもどこ吹く風とあまり深刻には受け止めていない。そして、アメリカとともにこのICCの判断を非難する有様である。もう「民主化」なんて言葉はどこかへ行ってしまったようだ。